南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
宮地 朝子
他の科目との関連
他学科履修
副題 日本語の「ふしぎ」を発見する—無意識の相対化—
授業概要 外国語を勉強すると、その「文法」に様々な「ふしぎ」を感じることがある。同様に、普段無意識に使っている日本語にも「ふしぎ」な現象がたくさんある。日本語の多様な現象を取り上げながら、その背後にあるしくみ=文法について意識化することから始め、文法的な考察の実践を通じて「言語を無意識に使い分けできることのふしぎ」を味わう。
学修目標 無意識の対象としての日本語の諸現象を相対的に観察する視点を養うこと。また現象の背後にある構造に関心を持ち、「的確な問題設定」「説得力ある分析・論証」の力を身につける。
授業計画 テキストによって日本語の多様な文法現象について話題を提供しながら、受講者自らの日本語の「ふしぎ」発見を促す。練習問題と発表の取り組みにより分析を実践する。
1.オリエンテーション:べんけいがなぎなたをもってさしころしたとさ。—文法とは
  住む世界が違うのね。—語順
2.「ゲキアツの一日でした」—造語法/品詞性/一語とは
3.あなたなしではいられない—述語と項/自動詞・他動詞
4.《発表1》(受講者による発表・質疑応答・議論)
5.イチローが打ち取られた—受け身/ら抜き・レタス・さ入れ
6.鈴木さんはプロポーズする—動詞分類とテンス・アスペクト/いろいろなタ
7.《発表2》
8.さんまを焼く男とさんまを焼くにおい—補語と名詞修飾/名詞の意味特性/ハとガ
9.「きっと彼女がいるんだろうなあ」—話し手の認識に関わる表現/命令・禁止・疑問
10.《発表3》
11.でも君って笑うとかわいいね。—つなぐ言葉と条件表現
12.ちょっと、のど乾きませんか?—語用論/ポライトネス
13.この電車は非常に走る。—副詞のさまざま・連用修飾/数量詞
14.《発表4》・まとめ
授業時間外の学習(準備学習など) 授業前:テキストの予習/授業後:テキストの復習、練習問題への取り組み(課題提出:学期中2回の予定)/※発表担当回:問題設定・分析・資料作成(準備期間目安:2週間〜)
評価方法 平常点(授業態度・出席点を含む):20%、小課題(2回の予定):40%、期末レポート課題:40%の総合評価による。
テキスト 『ふしぎ発見!日本語文法。』三弥井書店/適宜プリント等を配布し参考文献を提示する。
その他 受講者数の多寡によって授業の展開・進行を適宜変更する。少人数の場合《発表》と議論に重点を置き、評価においても授業への貢献度を重視する。