51141 経済演習I
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荒井 好和 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 不可 |
副題 | 金融危機の政治経済学 |
授業概要 | 2008年秋、アメリカの金融市場は未曾有の混乱に見舞われ、その影響は世界に伝播した。しかし歴史を振り返れば、金融危機は—姿を変えながらも—繰り返し発生している。これをある研究者は「カジノ資本主義」と呼ぶ。では、カジノ経済はいかにして生じたのだろうか。この演習では、下記の書物を丹念に読むことを通して、戦後資本主義経済の変質をたどる。 |
学修目標 | 巨大金融センターのオフィス街(カジノ)で行なわれる金融取引は、好むと好まざるとにかかわらず、われわれの生活に大きな影響を及ぼす。言い換えれば、われわれは非自発的なギャンブラーとして関わらざるを得ない状況にある。この演習の目的は、金融危機を狭い経済学の枠内で考えるのではなく、国内・国際双方の政治と市場の変化というより広い視点から考えてみることにある。 |
授業計画 | (春学期) 1〜4.テキストを読む前に、金融危機とは何かについて知識を共有したい。具体的には、サブプライム・ローン問題に端を発する金融危機がなぜアメリカで起ったのかを、新聞記事や資料・文献で調べる。 5〜8.同様に、日本の金融危機について調べる。 9〜14.金融危機の概略を理解したうえで、下記のテキストを取り上げ丁寧に読んでいく。 (秋学期) 1〜5.テキストの残りの部分を読む。 6〜14.修了論文の作成に向けた報告と指導。 |
授業時間外の学習(準備学習など) | 毎回与えられたテーマに関する予習をすること。 |
評価方法 | ゼミでの報告(60%)、夏期休暇後に提出する書評(20%)、修了論文(20%)で評価する。 |
テキスト | スーザン・ストレンジ 著(櫻井公人/櫻井純理/高島正晴(訳))『マッド・マネー』岩波書店、1999年。 |
その他 | 1.基本的な文献は上に示したとおりだが、これら以外にも、授業目標を達成するためにできるだけ多くの文献を読む予定。 2.生き生きしたゼミにするためには、全員が積極的に質問することだが、質問で最も重要なのは、疑問を発見すること。理解できないポイントを発見するためには、知識の蓄積が欠かせない。 |