南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
3
担当者
阪本 俊生
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 幸福の社会学、あるいは経済と自殺
授業概要  社会や経済のあり方と自殺との関連について、デュルケムの古典『自殺論』をもとに、社会経済と自殺との関連について考えるとともに調査する。デュルケムは自殺率について、「社会の平均的不幸を測定できる唯一の指標」と考えた。そしてヨーロッパの19世紀において、近代化して経済的にも発展してゆくなかで自殺率もまた上昇してゆく問題について、社会学的視点から分析した。
 今日の日本も、経済的な豊かさを達成しながらも毎年三万人以上の人々が自殺するという状況が続いている。このことについて経済状況という自殺という観点から考えてゆく。
 社会の不幸を考えることは、裏返せば幸福な社会はいかに可能かを考えることでもある。デュルケムの自殺論を通じて、経済のあり方と人間の幸福との関係についての理解を深める。
学修目標  社会学の基本的な見方を学ぶとともに、日本社会のしくみの変化、制度的な問題点などを自殺というテーマを通じて考察し、理解する。
授業計画 春学期 E.デュルケム『自殺論』を輪読する。
秋学期 現代の日本の自殺について考察するための文献や資料を読み、実際の統計データなどについて考察する。
授業時間外の学習(準備学習など) 関連論文の読解、及び、演習内での報告準備。データの分析等の課題。夏休み課題及び、修了論文の執筆。
評価方法 出席状況、参加状況、及びレポートによる。
テキスト E.デュルケム『自殺論』
その他