南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
川m 勝
他の科目との関連
他学科履修
副題 近代日本における西洋的学知の導入とその展開——田口卯吉を中心に
授業概要  「近代的学知」とは何か。幕末の開国・開港をめぐる騒乱状態の中で、若い知的好奇心は、貪欲に西洋学術の導入を行なった。明治時代前期、こうして形成された「学知」をもとにして、思想、学問、技術、文化の新たな展開が起こったばかりか、国家構想も打ち立てられていったのである。
 この近代的学知を獲得した一人、経済学者でもあり、歴史家でもあり、また政治家でもあるという、多彩な活動を展開した思想家田口卯吉の軌跡を通して、この問題に迫ってみよう。田口がどのように歴史や経済学を自己のものとしていったか、また、この時代の経済をどのように見ていたか、そして、どのような経済政策を採ることが国民にとって良いことだと考えていたのかなどを、同時代の思想家、経済学者、政治家との比較も視野に入れて考える。
学修目標 1.歴史とは何か、を考える。
2.経済と政治、思想と政策との連関を理解する。
3.思想の構造と変化(歴史)との連関を考える。
授業計画 1.オリエンテーション——歴史と思想
2.近代日本における西洋的学知の導入
3.田口卯吉という人
4.歴史家としての田口卯吉1
5.歴史家としての田口卯吉2
6.『自由交易日本経済論』1
7.『自由交易日本経済論』2
8.『東京経済雑誌』の発行
9.『東京経済雑誌』の論説
10.殖産興業政策
11.三菱会社批判
12.自由貿易と保護貿易1
13.自由貿易と保護貿易2
14.政治家としての側面
授業時間外の学習(準備学習など) 事前に配布された史料は、読解して講義に臨み、授業後にノートを纏め直しておくこと。
評価方法 授業時間内レポート、定期試験による。
テキスト テキストは用いない。適宜、講義時および前の時間にレジュメ・史料を配付する。
その他 注意:講義時間中の質問は歓迎する。分からないことをそのまま残さないように!
   ただし、私語をする者には、退席してもらう。