南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
願興寺 ひろし
他の科目との関連
他学科履修
副題 日本的人事管理の本質と海外事業体での適用過程
授業概要 グローバルに展開されるべき一貫した人事管理に関する理念・考え方とは何か。
そして、その実践に向けて、現地事業体の人事管理はどうあるべきなのか。
これら問題意識をもとに、北米、東アジアにおける実践事例をレビューする。
学修目標 自動車産業の事例から国際人事管理の魅力と挑戦のプロセスを実践的に理解することにより、グローバルに活躍の場を求める経営人材の開発をめざす。
授業計画 A(春学期)− 日本的人事管理の基本 −
 1-2. 経営理念の共有、経営行動準則の徹底 
     基本理念1992
     トヨタウエー2001
       それぞれの意義を国際経営の視点から考える
 3-5. 日本的人事管理の形成過程と日本的人事管理の基本的枠組み
     高度成長   :年功人事、長期雇用
     安定成長   :能力重視、安定雇用
     グローバル化 :成果重視、雇用流動化
 6-7. 生産現場における人事管理
     生産システムの基本的考え方
     能率管理と表裏を成す労務管理システム
 8-9. 労使関係の基本的枠組み
     労使関係の形成過程と基本的枠組み
     労働組合の機能と労使協議制
10-14. 人事管理に関するグローバル行動準則
     組織設計と運営
     要員管理
     人事(昇格・昇進)
     労働条件
     人材育成

B(秋学期)− 海外への移転と実践 −
 (北米)
 1-2. 日本のモノ造りとUSのモノ造り
     US製造業の空洞化
     GM再生の苦悩
 3-4. 日米合弁事業の難しさ
     NUMMI(Toyota-GM JV)
  5. 単独進出工場における挑戦
     KY.、CANADA立ち上げ
 (インドネシア)
  6. インドネシアの社会意識
  7. 産業化にむけた人事労務政策の改革の試み
 (タイ)
  8. タイの社会意識と上座仏教
9-10. グローバル化の中の日本的人事管理の実践
  11. 増大する労務リスク
 (中華人民共和国)
  12. 中国労使関係の特徴
  13. 事例に見る労使関係の変質

  14. 本社の役割(国際人事管理のありかた)
授業時間外の学習(準備学習など) 指定テキストを精読し問題定義を整理した上で授業に臨むこと。なお春学期については必要に応じて予習のための資料等を事前に配布するので、十分目を通した上で受講すること。
評価方法 定期試験により評価する。(出席を加味する)
テキスト 「挑戦・飛躍 トヨタ北米事業立ち上げの『現場』」
  中部経済新聞社2004年12月 ISBN4-88520-088-1 C0033
「トヨタ労使マネジメントの輸出」
  ミネルヴァ書房2005年2月 ISBN4-623-04271-5
その他 学生の理解度、興味に応じて柔軟に進捗調整を行なう。毎回、理解度の確認と出席把握を兼ねて小論(50-100字前後)の提出を求める。
なお受講者数により、議論の機会を設けることも検討する。