南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
2
担当者
伊藤 司
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題
授業概要 民法を学ぶうえで基本的な最高裁判決を素材にして判例研究を行う。テーマは民法の全分野(財産法および家族法)に及ぶことが予想されるので注意されたい。具体的なテーマの選択は、参加者の希望をできるだけ取り入れたいと考えている。そこで、演習開始の際に参加者と相談のうえ決定することにしたい。なお、各自の報告には十分な準備が必要とされ、また報告者でない者も議論に参加するためには予習が欠かせないものとなっていることはあらかじめ承知しておいてほしい。
学修目標 (1)民法の解釈についての実践的な知識および方法を学ぶ。
 民法に関する基本的な重要判例を学ぶことで、実際の民法解釈の現実に触れることになる。そのような検討を通じて、民法解釈の方法やその思考方法を学ぶことになる。
(2)学問的な問題へのアプローチ及びそのプレゼンテーションの実践
 ゼミという形式においては、当然に報告をすることが求められる。その報告に際しては、法令・判例・文献についての調査を行い、それをわかりやすく発表することになる。
(3)議論の方法の習得
 ゼミにおいては、参加者全員に討論に参加することが求められる。全員で討論することを繰り返すことによって、討論のルール、さらには他人に物事を説得するためにはどのようにすればよいかを学ぶことになる。
授業計画 (1)春学期
 報告形式で判例研究を行う。あらかじめ決定されたレポーターが、判決につき報告し、そのあと全員で議論する。報告は当該判決におけるすべての論点がカバーされていることが求められる。また議論の際には、参加者全員が議論に積極的に加わることが要求される。
(2)秋学期
 春学期の状況しだいであるが、可能であれば、対審形式での討論を行うことを考えている。この方法は同じく判決を素材とするが、レポーターが報告するのではなく、1つの判決について裁判官役・原告代理人役・被告代理人役を決め、実際の裁判所を模したA棟にある法廷教室を借りて実際の裁判と同じように、ゼミを進めるというものである。最初に裁判官役を司会として事実関係を確認した後、双方の代理人役の学生がそれぞれの立場で弁論を行う。最終的には全員で議論することになるが、代理人役とはならなかった者全員の投票により勝敗を決定する。この場合、参加者にはそれぞれの立場に応じた予習が求められ、特に、訴訟当事者を担当する者はそれぞれの立場に応じた議論をすることが期待される。この方法により、民法の知識を得るのと同時に、議論の進め方も学ぶことになろう。
授業時間外の学習(準備学習など) 各回で取り扱う判例について自分なりに調べておくこと
評価方法 ゼミに対する取り組みすべて(報告、議論への参加等)を評価する。なお、言うまでもないことながら、ゼミは原則として必ず出席することが求められる。
テキスト 特になし
その他