南山大学

 
指定
期間
単位
年次
3・4
担当者
石田 秀博
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 民事訴訟法の体系と重要論点を学ぶ
授業概要 民訴を「眠素」という言葉があるように、民事訴訟法ないし民事訴訟手続はわかりにくい、つまらないとよく言われます。何よりも、実際に経験したことの無い手続を抽象的に学び、加えて、難解な用語が次から次へと出てくるので、なかなか理解しがたいのが実情だと思います。しかし、民事訴訟法の勉強は、一回本を読んだだけでは不十分で、「するめ」のようなもので、かめばかむほど(勉強すればするほど)味が出る(面白みが出る)ものです。
 そこで、この演習では、まず春学期に読み物形式のテキストを用いて民事訴訟全体の流れ、基本を理解した上で、秋学期には重要判例の分析・検討を行ないたいと思います。
学修目標 民事訴訟手続の流れを理解し、民事訴訟法の基本的体系・知識を習得することともに、いわゆる、資料を「読み」、報告のために資料を整理分析し、レジュメを「書き」、そして、問題点について要領よく説得的に「話す」ことも、身に付けてもらえればと思います。
授業計画 (春学期)テキストの章ごとに担当者を決め、担当者がその内容及び関連事項を報告した上で、質疑応答・意見交換等を行ないます。
1.ガイダンス及び報告の分担等:テキストのプロローグ、2.裁判を始めるにあたって、3.裁判のきっかけ、3.調停手続、処分禁止・占有移転禁止の仮処分、4.訴えの提起から弁護士との相談へ、  5.証拠の収集、6.反訴の提起、7.争点を整理するプロセス、8.弁護士との相談、10.和解手続、11.証人尋問、12.判決合議、13.判決の言渡し、14.上訴と強制執行
(秋学期)境界画定の訴え、一部請求、二重起訴の禁止、当事者の確定、当事者適格、審判権の学生、訴えの利益、弁論主義、裁判上の自白、証明責任、既判力、共同訴訟、補助参加等に関する重要判例を素材に、報告者を決め内容を検討し、議論します。
各学期の終了時に、レポートを提出してもらいます(詳細はゼミで説明します)。
授業時間外の学習(準備学習など) 報告者が十分な準備をしてくることは当然のことですが、報告者以外のゼミ生も必ず学習範囲について教科書や判例などを読んでくることを求めます。
評価方法 出席点(10%)、報告時の報告内容(30%)、ゼミ時の議論への参加状況(40%)、レポート(20%)を総合的に評価します。
テキスト 春学期:山本和彦『よくわかる民事裁判(第2版補訂)』有斐閣選書(ISBN9784641281134)
秋学期:民事訴訟法百選(詳しくは演習時に指示します)
言うまでもなく、六法は必携です。
その他 ゼミを選択する学生は、併行して、民事訴訟法の講義を履修し、学習すること。また、学習は言うまでもなく、学習以外の面でもゼミ活動(合宿等)を積極的に行う意欲のある人を希望します。また、やる気のない人は、単位が出ませんのでご注意ください。