南山大学

 
指定
期間
夏期後半
単位
年次
1・2
担当者
グラバア 俊子
村川 治彦
講義題目 個人内プロセスに焦点を当てた、ラボラトリー方式による体験学習のファシリテーション
開講キャンパス
授業概要  ラボラトリー方式の体験学習は、主に取り扱うプロセスのレベルによって、(1)個人内プロセス(パーソナル・レベル;自己への気づき)、(2)対人間プロセス、(3)グループプロセス、(4)グループ間プロセス、(5)組織内プロセス、などに大別できる。本科目では、(1)個人内プロセスにアプローチするラボラトリー方式の体験学習に焦点を当てていく。すなわち、個人内プロセスから学ぶラボラトリー方式の体験学習を、体験を通して理解し、ファシリテーション・スキルを高めることに取り組む。加えて、自分自身の中に起こることがら(感情・からだ・気づきなどのパーソナルなプロセス)を、ラボラトリー方式の体験学習のファシリテーションや、学習者やグループの成長などに生かしていくアプローチについて考える。
学修目標  本科目では、以下の学習目標について、体験学習を通して取り組む。
1.個人内プロセスに対する感受性を磨き、個人内プロセスを豊かにする。
2.からだ・感情などの個人内プロセスが、個人の成長や対人関係に及ぼす影響を理解する。
3.個人内プロセスに対するファシリテーション・スキルを高め、各自の現場に生かす可能性をさぐる。
授業計画  本授業は、1回の週末で8コマ(土曜日2〜5限、日曜日1〜4限)実施され、計2回の週末で開講される。授業計画は以下の通りである。
 この授業の基本構造は、次の過程を何度も繰り返すことによって内的プロセスへのアプローチを身につける、循環型である。(自己の内面への志向を生み出す→内面への道を探索する→自己の内面に息づくものに気付く→把握する→表現する→言語化する→理解する・他者と分かち合う→意味を結晶化させる)こうした循環過程は、各個人の内的プロセスへの集中が必要になってくるため、以下の要素を受講者の状況にあわせて、実施していく。
☆瞑想:      自分の内側に目を向ける。自分の中心に座る
☆自分をつかむ:  ボディ・イメージを描く
          自分の呼吸=自分のいのちのリズムにふれる
☆雰囲気をつかむ: からだの気の流れを通して、場の気を感じ取る
☆内なる動きに従う:オーセンティック・ムーヴメントとコンタクトインプロビゼーションから。一人一人の内的な動きに敏感になって、その動きに従うことで生まれてくるものを観察していく。
☆自分自身との対話:ゲシュタルト・セラピー的、内なる対話
          ボイス・ダイアローグ的内なる対話
          自分の声に出会う、音や響きを感じ取る
☆鏡としての他者; 非言語コミュニケーション、ペア・ワーク
☆オーラソーマ;  色彩と光を手がかりとして内面を照らす
☆内的プロセスへの感受性を高める;五感を磨く。五感マンダラを描く
☆体験を進める言葉を見つける;ジェンドリンの言語哲学とフェルトセンスからの言葉
☆その他
授業時間外の学習(準備学習など) フェイズIとフェイズIIの間に、自己の内的プロセスに目を向け、毎日ジャーナルを記す。
評価方法 授業への出席(40%),ペア又はトリオによる体験プロセスの明確化(20%),レポート(40%)により評価する
テキスト グラバア俊子「新・ボディワークのすすめ」創元社
その他 *日程は、9/4(土)、9/5(日)、9/18(土)、9/19(日)の予定である(集中講義一覧等で日程を確認してください)。
*ソマティック・アプローチをとることがあるので、動き易い服装で参加のこと。
*集中の持続のため、土曜日の晩は大学関連の宿泊施設を利用することをお勧めする(希望者は、8月25日までに、グラバアへその旨連絡をしてください。費用は、施設により1000円から2000円?の予定)。