南山大学

 
指定
期間
夏期後半
単位
年次
1・2
担当者
Dylan Tsai
Wei-Tien
斎藤 衛
講義題目 「主題」の日中語比較統語論
開講キャンパス
授業概要  理論言語学の根本的問題をとりあげ、深く追求する。テーマとしては、統語分析のための基礎概念と派生モデル、言語間の文法上の差異を説明するパラメターの形式、音韻と文法の接点、文法と意味の接点などがあげられる。講義を主とするが、受講生には、自分の研究に基づいて積極的に発言し、議論に貢献することが期待される。
 本年度は、「主題」の日中語比較統語論を中心的なテーマとする。主題は、どのような統語操作によって認可されるのか。主題を多用する「談話的言語」では、同時に空代名詞も観察されるが、そこに因果関係はあるのか。主題は、制御構造や再帰代名詞の束縛にどのように関わるのか。主題の解釈は、統語的に決定されるのか、それとも、統語構造に基づいて新たに情報構造が形成されるのか。このような問いを、中国語と日本語を対照しつつ追求する。
学修目標  統語論における課題を理論的・実証的に追求し、独創的な研究を行うことによって、統語理論の発展に貢献できるようになることが目的である。
授業計画  今後の研究成果に伴う変更が予想されるが、現時点での計画は以下の通りである。授業の使用言語は英語とする。
1〜3 日中語比較統語論の諸相
4〜5 焦点、主題と情報構造
6〜8 中国語主題化におけるEPP素性の役割
9〜10 主題と制御構造/再帰代名詞束縛
11〜13 主題の統語論再考
14   主題に係るパラメターの模索
授業時間外の学習(準備学習など)  日本語の主題化について予備研究を行い、研究テーマを持って授業に参加することが望ましい。集中講義期間中は復習を欠かさず、常に討論に参加できるように準備をしておくこと。
評価方法 授業への貢献が50%、論文が50%
テキスト 適宜プリントを配布する。
その他