南山大学

 
指定
期間
春学期
(土集中)
単位
年次
1〜
担当者
岸 智子
講義題目 若年層・女性・高齢者雇用の現状と課題
開講キャンパス
授業概要 日本の労働市場は大きく変化しつつある。とくに自営業者の減少と雇用者の増大、パートタイム労働者や派遣労働者などいわゆる非正社員の増加、若年層の失業率の高止まりなどが目立つようになっている。また、女性雇用者に対する「仕事と育児の両立支援策」が進まないため、女性の就業が少子化につながる問題や公的年金の支給開始年齢が高くなるにもかかわらず高齢者の雇用機会が拡大しないという問題もある。
これらの問題に対してどのような雇用政策が求められているのであろうか。雇用政策について考えるためにはまず日本の労働市場の現状を的確に把握し、問題の背景を理解しなければならない。この授業では、労働経済学の基本的なテキストおよび専門書を読み、また各種の統計資料を見て労働市場の問題の本質に迫ることを目標としている。
学修目標 1. 労働経済学の専門書が読めるようになること。
2. 雇用問題に関する資料の検索の仕方がわかり、かつそれらが正しく理解できるようになること。
授業計画 前半では労働経済学の基礎的な文献および資料に基づき、労働市場のしくみや動きを理解する。後半では専門書を読んで1990年代以降の日本経済の変化が雇用問題とどのように関連しているかについて分析する。

前半
 1. 労働市場の基本的なメカニズム
 2. 賃金と雇用の決まり方
 3. データで見る日本の労働市場
 4. 教育・訓練と雇用
 5. 離職と転職
 6. 先進国の高失業
 7. 女性の雇用
 8. 若年者の雇用
 9. 高齢者の雇用
 10. 景気と雇用

後半
 11. 日本経済の変化と雇用・失業の変化
 12. 企業の雇用調整の変化
 13. 産業構造の変化と雇用
 14. 雇用不安と家計
 15. 職業生活と人生設計
 16. 経済のグローバル化と雇用
 17. 情報化と仕事の変化
 18. 人口の少子高齢化と雇用
 19. 日本および諸外国の雇用政策
 20. 雇用政策を考える
授業時間外の学習(準備学習など) ホームページ http://www.nanzan-u.ac.jp/~kisi/に課題を出す。
評価方法 出席状況、授業中の質疑応答、課題の得点を総合する。
テキスト 1. 太田聰一・橘木俊詔『労働経済学入門』、有斐閣。
その他のプリントを配布する。
その他