南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
渡辺 義和
他の科目との関連 「現代社会における共生と言語」「異文化との出会い(社会言語学から見た異文化)」「社会学」「ジェンダーと文明」「モダンの系譜(社会科学のパラダイム)」
他学科履修 不可
副題 コミュニケーションと共生 −多様化する現代社会の社会言語学的研究−
授業概要  急速にグローバル化が進む現代社会においては、多様な背景を持つ集団の共生が喫緊の課題であり、そのためには背景を異にする集団間の相互理解が必要である。文化、宗教、人種、イデオロギー、常識、認知システム等は、それを共有するものたちの社会生活や相互理解をしばしば円滑にするが、それらが異なる場合には、相互理解が困難になるだけでなく、差別や偏見の原因ともなる社会的非対称性を生みやすい。本プロジェクト研究では、社会言語学的手法を用い、相互理解や共生を課題とする集団に注目し、言語使用や言語政策等の視点からその現状を探り、改善に向けた方略を提案する。
学修目標 1. 社会言語学の基礎概念を学ぶ
2. 1の概念が応用できるように、その方法論について学ぶ
3. 2の方法論を使って、現代社会における種々の問題を言語使用の観点から分析できるようになる
4. 3の分析をクラスにおいて発表し、内容についてディスカッションができるようになる
5. 参考文献は英語で書かれたものが多いので、講読の過程で英語での読解力を高める
授業計画 春学期
1 社会言語学を通した社会と自分
2 社会言語学の概観
3 ハイムスとエスノグラフィー
4 ゴフマンとフェース
5 ポライトネス理論
6 フレーム分析
7 プラグマティックス
8 アコモデーション理論
9 談話分析
10 エスノメソドロジーと会話分析
11 ナラティブ分析
12 言語とパワーと差別
13 ジェンダーとパワー
14 言語権と言語政策
15 定期試験(レポート)

秋学期
1   春学期に学んだ概念の復習、グループ決め
2   グループ発表のテーマ決めと運営方法について
3〜11 グループによる発表とディスカッション
12・13 研究テーマについての全体ディスカッション
14   秋学期のまとめと研究テーマについての発表
15   定期試験(レポート)
授業時間外の学習(準備学習など) 授業計画に示された各週のテーマに従い、テキストの該当箇所を授業までに読んでおくこと。また、内容について理解が困難な箇所については、授業中に具体的な質問ができるように準備しておくこと。なお、グループ発表が指定された週に関しては、他の学生たちに分かりやすく説明できるように、指定テーマに関して十分調べておくこと。
評価方法 出席および授業への貢献(40%)、課題および発表(30%)、期末レポート(30%)
テキスト “An Introduction to Sociolinguistics” (third edition) by Janet Holmes (Pearson/Longman),2008
その他