南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
村松 久良光
他の科目との関連 マクロ経済学、ミクロ経済学、経済政策論、労働経済論、総合政策I(現代企業論)、
総合政策論II(人的資本論)、総合政策論III(労働問題と政策)、経営労務論
他学科履修 不可
副題 労働経済学:マクロ経済、労働市場と雇用システムの国際比較
授業概要 プロジェクト研究テーマの設定理由と内容
日本企業が海外に進出して久しい。日本企業のどのような点が受け入れられているのか、また受け入れられていないのか、長年、調査されてきた。その際、日本と相手国におけるマクロ経済の視点、労働市場の視点、そして企業の雇用システムを総合的に見ていくことが大事である。米国、イギリス、フランス、スウェーデンなどの先進諸国と、中国、韓国、東南アジア諸国も視野に入れて研究していきたい。
学修目標 マクロ経済と雇用システムに関して、日本と海外の主だった国について基本を理解する。次に、受講生の関心のある国について基本文献を調べて発表・討論して、プロジェクト研究III・IVにおける卒業論文の準備を行う。
授業計画 a.3年次春学期では、小池和男『海外日本企業の人材形成』(東洋経済新報社、2008.3)をテキストとして、分担発表、質疑応答を行う。この本では、トヨタ自動車の日本の職場、アメリカのNUMMI、イギリスのトヨタ工場、そしてタイのトヨタ工場における細かい生産技術、製造技術の聞き取りを中心に分析されている。

b.夏期の課題として、関心のある国を1国選んで、その国の経済、労働事情に関する最初のレポートを作成する。さらに、自宅または帰省先の近くの「ハローワーク(公共職業安定所)」を訪問し、それに関するレポートも作成する。

d.3年次秋学期11月以降、提出されたレポートをもとに、さらに文献やデータを収集し、発表、討論を行い、4年次におけるカントリーレポート作成につなげていく。

プロジェクト研究I
1.  オリエンテーションと自己紹介 
2.3.『海外日本企業の人材形成』第1章1.問題:発表と質疑討論
4.5.第2章「統計による国際比較、戦前の事例」  
6.7.第3章「海外日本企業についての研究−自動車産業を中心に」
8.  学外授業:産業技術記念館
9.10.第4章「生産技術者と製造技術者−日本の職場で」
11.12.第5章「アメリカの日本企業−NUMMI」
13.14.第6章「イギリスの日本企業−トヨタ英工場」
15.  定期試験(レポート)

プロジェクト研究II
1.  レポート提出と秋学期のスケジュール
2.3.ハローワークに関する発表と討論
4.  図書館文献検索研修
5〜13.各自のカントリーレポートの発表と質疑・討論、2名
14.  まとめと春休みの課題説明
15.  定期試験(レポート)
授業時間外の学習(準備学習など) 日頃、自分の関心のある国の情報収集に努めること。
評価方法 授業熱心度(30%)とレポートの評価(70%)。
テキスト 小池和男『海外日本企業の人材形成』東洋経済新報社、2008.3
その他 受講生は、外国のうち、1、2カ国を特定し、どういう動機でその国に関して強く関心を持ったか、そして経済、社会、文化など、それに関連した本を読み、自分なりに調べ、その国はどのような経済基盤のもとで、どのような発展状況にあり、現在抱えている問題は何かなどをつかんでおくことが望ましい。将来の進路に直接結びつくわけではないが、日本および他国の経済・労働事情に関心を持ち、ある国について積極的に深く調べ、その国のエキスパートを目指そうとする学生を望む。