南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
2〜
担当者
遠藤 宏一
他の科目との関連 公共政策論、地方財政分析論、地方財政政策論
他学科履修
副題
授業概要  現代の国家は、防衛・治安、外交、公共事業・地域開発、教育・文化、社会保障・福祉など広い領域にわたって活動し、私たちの経済活動や生活と暮らしに深い影響を及ぼしている。そしてこの活動に必要な貨幣は、租税という形で権力的に徴収しているが、同時に私たちの納税という行為は政治に参加する「自由のバッジ(アダム・スミス)」でもある。その意味で、財政学は「政治と経済」の交流する領域を分析対象にすえている。本講義はこのような視点から、財政の歩みと学説・理論、財政現象をめぐる基礎概念や制度、現代財政をめぐる諸問題の解明、といった基本問題について講義をすすめる。
学修目標 (1)財政に関わる基本的な理論・学説について学修するとともに、(2)とくに日本の財政制度を中心にしてその仕組み、(3)現代財政の構造変化と現状の問題点を理解する。(4)その上で今日の改革動向と課題等を考察する。
授業計画 1.財政と財政学:(1)財政学の対象
2.      :(2)財政学の性格と任務
3.予算制度と財政民主主義:(1)財政民主主義の制度
4.           :(2)現代日本の予算制度 (3)現代の財政民主主義
5.経費論:(1)経費論の課題と理論
6.   :(2)経費の分類と経費構造
7.   :(3)現代日本の経費構造
8.租税論:(1)租税論の課題 (2)租税理論と税制度・負担構造
9.   :(3)現代日本の租税構造と税の仕組み(その1 所得税・法人税)
10.   :(3)現代日本の租税構造と税の仕組み(その2 消費税・その他の税目)
11.公信用論:(1)公信用とは何か (2)公債の本質と役割 
12.    :(3)財政投融資の構造と役割
13〜14.戦後日本財政の構造分析
15.定期試験
授業時間外の学習(準備学習など) ・講義資料、指示された参照文献(指定図書等)による復習。
・財政問題に関するトピックス等の新聞記事等のスクラップをつくること。
評価方法 出欠(20%)と定期試験(80%)で評価
(注)履修者が少ない場合は、レポートで評価。
テキスト  とくに指定しないが、「講義資料」を配布して授業をすすめる。但し、参照してほしい参考文献は「指定図書」とし、講義の最初に紹介・指示する。
その他 財政学には、本来、地方自治体の財政論も含むべきであるが、時間数の関係で本講義では取り上げる余裕はない。