南山大学

 
指定
選必
期間
春学期
単位
年次
1〜
担当者
柳澤 幾美
他の科目との関連
他学科履修
副題 アメリカの女性はどう「創られた」か
授業概要  アメリカ合衆国独立前の植民地時代から現代まで、近現代のアメリカにおいて女性はどのように「創られて」きたのか、また、「専業主婦」はいつ誕生したのか、そして女性参政権運動、第二波フェミニズム運動などを、主に講義を通して学ぶ。それぞれの時代に活躍したさまざまなアメリカ女性についても紹介する。授業中には積極的な参加のため、随時、質問に答えてもらう。なお、毎授業の始めに「今週のアメリカ」コーナーを設け、その週のアメリカのニュース、お進めの本などを紹介する予定。毎授業の終わりには学生の意見、感想を求める。
学修目標  一昨年、民主党大統領候補指名争いで注目を集めたヒラリー・クリントン。彼女のように、アメリカの女性は自立している、あるいは強いというイメージがあるが、果たしてそうなのだろうか。この授業では、 近現代の中でアメリカの女性が「創られてきた」という事実を知ることが目標である。また、彼女たちがどのようにして今日のような権利を獲得してきたのかを探り、女性の地位獲得は、自然発生的に起こったのではないことも知る。ほんとうに現在のアメリカ女性は男性と同等の権利を獲得しているのか、さらに、現代のアメリカ女性と日本女性が抱える共通の問題も明らかにし、学生自身の身近な問題としても捉えてもらいたい。
授業計画 1.イントロダクション
2.植民地時代の女性—ピューリタンの結婚観、女性観
3.アメリカ独立革命と女性—「共和国の母」の誕生
4.19世紀の女性(1)ヴィクトリア的女性観、「真の女性らしさ」、「専業主婦」の誕生
5.19世紀の女性(2)労働者階級、移民の女性たち
6.19世紀の女性(3)第一波フェミニズムとセネカフォールズ
7.20世紀の女性(1)女性参政権成立と第一波フェミニズムの終焉
8.20世紀の女性(2)戦時中の女性たち
10.20世紀の女性(3)ベティ・フリーダンの登場と「女性らしさの神話」崩壊
11.20世紀の女性(4)第二波フェミニズム運動
12.20世紀の女性(5)多様な女性たち—先住民、アフリカ系、ラテン系、アジア系の女性たち
13.20世紀の女性(6)女性の社会進出と問題点 「ガラスの天井」、バックラッシュ、セクハラなど
14.21世紀のアメリカ女性たち
15.期末試験
授業時間外の学習(準備学習など) 授業の進行に従って、下記のいずれかの参考文献を読むこと。
・エレン・キャロル・デュボイス、リン・デュメニル『女性の目から見たアメリカ史』(石井紀子他訳)明石書店、2006年。
・サラ・M・エヴァンス『アメリカ女性の歴史』(小松山ルイ他訳)明石書店、1997年。
・武田貴子・緒方房子・岩本裕子『アメリカ・フェミニズムのパイオニアたち:植民地時代から1920年代まで』(秒流社、2001年)
評価方法 期末試験65%、平常点(毎授業後のリアクション・ペーパーなど)35%にて評価する。
テキスト テキストは使用しない
その他