11451 総合政策論III(国際環境と日本)
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選必 |
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秋学期 |
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2 |
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3〜 |
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上野 宏 |
他の科目との関連 | ミクロ経済とマクロ経済を履修していることが望ましいが、これらを3年次でこの「国際環境と日本」と同時履修してもかまわない。 |
他学科履修 | 可 |
副題 | 国際経済環境と日本経済 |
授業概要 | 日本をめぐる国際環境の中で最も重要な分野は国際経済である。国際経済の中で適切な位置を占め、その中で活動しなければ、日本経済の発展はありえないし、人的資源を除く資源小国である日本はそもそも生き残れない。経済発展がなければ、個人としてのあなた方の生活もまた改善できない。この講義は、経済の視点から「国際経済環境と日本経済」の関係を考察していく。経済関係における現状と問題を特定し、それを分析する経済学的概念と方法を理解し、政策対応を検討する。現状と問題点は、主に統計と歴史的事実を使って説明していく。それらを分析するときの背景にある経済理論は、それぞれの専門授業(国際貿易論、国際金融論、経済援助論、国際組織論等)に担当して頂き、この講義は、理論の基本的な概念と考え方だけを教える。 |
学修目標 | (1)国際経済の中で、日本経済(ある一つの国で、それがたまたま日本的な特徴を持っている)というものはどのような位置を占めているのか(現在及び歴史的に見た現状)を、把握すること。 (2)国際経済の中で日本経済は、どのような問題を抱えており、どのような比較優位を持っているのか(現在及び歴史的に見て)を、把握すること。 (3)問題を解決し、あるいは比較優位の便益を最大化するためには、どのような国際経済目標と国際経済政策を持たねばならないか、を把握すること。 (4)世界経済システムというものが存在し、グローバライゼーションの急激な進展により、その重要性が増してきている。日本は世界第2位の経済大国として、(日本一国の利害を離れて)この世界経済システムに、どのような貢献(noblesse oblige)をしているか、すべきであるか、を把握すること。 |
授業計画 | 国際経済と日本経済との関わりは、基本的に以下の分野で行われる:(1)貿易;(2)国際資金移動(資本移動も含む);(3)国際収支。これらを、授業でカバーしたい。 1.全体概要(テキストの第1章) 2.グローバライゼーション(第1章) 3.世界経済の変貌と日本経済(第1章) 4.日本と東アジアの成長(浅子=篠原 2006利用) 5.国際貿易と国際貿易制度(5・6章) 6.GATT(5・6章) 7.WTO(5・6章) 8.日本の貿易と貿易政策(5・6章) 9.日本の輸出・輸入パターンの変化(5・6章)) 10.企業の多国籍企業化(7章) 11.国際金融市場:国際資金移動(3・4章) 12.通貨危機と為替調整(3・4章) 13.日本と国際金融市場(4章) 14.バブルとジャパンマネーの盛衰(4章) 定期試験 15.定期試験(持込み不可) |
授業時間外の学習(準備学習など) | 前の週に、次回の講義ノートを配布するので、基本的に90分を使い、講義ノートを読み、予習してくること。次回の講義ノートの配布がなかった場合には、その週のクラスの復習をし、自分の講義メモを完成すること。 |
評価方法 | 定期試験による。 |
テキスト | 伊藤 元重(2005)『ゼミナール国際経済入門』第3版、日本経済新聞社 |
その他 | Message: Think globally and act locally. Globalization is inevitable, and then take advantage of it. (注) 現時点では上記のように計画しているが、少々盛りだくさんに計画し過ぎている観がある。したがって、実際に始めてみるとトピックを減らさざるを得なくなるかもしれない。それらの変更は適宜アナウンスする。 |