南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2
担当者
MUNSI Roger Vanzila
他の科目との関連
履修対象学科
副題 アフリカ諸国と日本におけるキリスト教の概観
授業概要  本講義は、アフリカ諸国と日本を対象にし、キリスト教の現代社会における精神の実現を学ぶことを目的としている。具体的には両社会の宗教的なコンテキストにおいてキリスト教がどのように再編成されていったのかについて、宗教学的・社会文化人類学的な視点から、解明しようとするものである。
そこで、本講義は三部に分かれている。第一部は、キリスト教がアフリカの社会に受容されるプロセスを考察することによって、キリスト教とアフリカの社会との関係の一側面を描く。第二部は、日本におけるキリスト教宣教を重視し、日本人キリスト者がどのようにキリスト教信仰を受容しているかを考察する。そして、これらの二つの課題に答える中で、信仰の社会的実践と宣教にはいかなる意義があるのかという第三部の課題に取り組むことが可能になる。こうした相互に絡み合った基礎的な諸問題(宗教間対話・信仰者との対話とキリストの愛のメッセンジャーなど)について検討し、最後にいささかの試論を述べたい。本講義中で各課題に関する証拠を挙げて論拠を固める。
学修目標  本講義を通じて、受講生諸君は植民地主義と共にアフリカ各地ではキリスト教化が進み,、キリスト教は20世紀以降のアフリカ社会を形づくる重要な要素を考察する際のヒントを得る。そして日本社会のキリスト教の歴史・思想・現状といくつかの聖書のメッセージについての見識をさらに深める。最後に、信仰と文化との対話、人間の尊厳と道徳的責任、およびクロス・カルチャーという概念への覚醒をする能力を含む、受講生諸君はキリスト教信仰の社会性に関して考え、その基本的実践の可能性について分析スキルを得る。
授業計画 1.導入—イエスとキリスト教信仰の成立、キリスト教の定義と中心的な思想・教えの全体像
  第一部焉@アフリカ諸国におけるキリスト教の宣教活動
2.キリスト教のアフリカ諸国への伝来—概略と現状
3.アフリカ諸国におけるキリスト教信仰の実践
4.コンゴのカトリック教会のミサ(典礼)
5.西ケニアにおけるキリスト教布教をめぐって
6.アフリカ諸国におけるキリスト教の大衆化と信仰覚醒運動
  第二部 日本におけるキリスト教の宣教
7.キリスト教の日本伝来—概略と現状
8.日本のカトリック教会とキリスト教信仰の実践
9.日本のキリスト教と諸宗教との関係
10.日本におけるキリスト教の普及—宣教宗教と教育再考
  第三部 信仰の社会的実践と宣教
11.福音の証として宣教—信仰、愛、希望
12.希望を証しする—苦しむ人々と共に歩む
13.幸せな人の社会・宗教的価値観 
14.宗教間対話・信仰者との対話とキリストの愛のメッセンジャー
15.総括討論:現代社会の諸問題とキリスト教的世界観
授業時間外の学習(準備学習など) ・授業の前準備として、学習(予習)が必要な場合は、そのための、テキスト、または資料を、
 前の週に配付するから、よく読んでおくこと。
・ビデオ、DVD、またはスライドなど映像を使用する場合は、その都度事前に予告する。
評価方法 授業参加度と宿題30%、期末レポート70%の比重をもって査定する。
テキスト 特に指定しない。ただし、必要に応じて、参考文献、民族誌、比較資料などは当方で用意する。
その他