南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
日野 安昭
他の科目との関連
履修対象学科
副題 異文化を鏡として「わたし」の立ち位置を知る
授業概要  グローバル化が進行し、身近に外国の人々や物や文化と否応なく接触せざるをえない機会が増大しています。それに伴い、深刻な誤解や摩擦もまた増大しています。ひとびとの行動やものの捉え方、あるいは価値観などはそれぞれの国や地域や社会によって異なります。「ひと、もの、情報」が越境する時代にあって、文化的背景の異なる人々や地域への理解がますます求められています。他の文化を鏡として自己の発見とより深い理解につなげていきたい。
学修目標  理解しようとするときにつきまとう偏見や誤解を解消していくことはなかなかに困難な作業です。結局は、自分と向き合い、自分が生い立ってきた文化を見つめ、激しく格闘することになるでしょう。異文化と向き合ううえで欠かせぬ心的・精神的姿勢を養ってほしい。
授業計画 1.異文化に出会う・その1 米原万里「国際化とグローバリゼーションの間」をめぐって
2.文化と文明
3.異文化に出会う・その2 映画「ダーウィンの悪夢」が意味するところ
4.異文化に出会う・その3 映画「ホテル・ルワンダ」をめぐる諸問題(1)
5.異文化に出会う・その3 映画「ホテル・ルワンダ」をめぐる諸問題(2)
6.異文化に出会う・その3 映画「ホテル・ルワンダ」をめぐる諸問題(3)
7.ヨーロッパの「移民」と移民をめぐる諸問題(1)
   映画「この自由な世界で」を手掛りにして
8.ヨーロッパの「移民」と移民をめぐる諸問題(2)
9.ヨーロッパの「移民」と移民をめぐる諸問題(3)
10.「異郷に生きる」をめぐる諸問題(ビデオ「泣きながら生きて」をもとに)(1)
11.「異郷に生きる」をめぐる諸問題(ビデオ「泣きながら生きて」をもとに)(2)
12.「適応」をめぐる諸問題(ビデオ「泣きながら生きて」をもとに)(3)
13.カルチャーショックとは何か
14.「パリ症候群」に見る重度のカルチャーショック(1)
15.「パリ症候群」に見る重度のカルチャーショック(2)
授業時間外の学習(準備学習など) 1.事前に授業テーマに関連した資料(プリント)を配布するので読んでおくこと。
  大別して次に挙げるテーマに関連した書物を読んでおくことが望ましい。
  1)グローバル化、国際化を巡る諸問題
  2)民族紛争(とりわけ「ルワンダの虐殺」に関する本。『生かされて』(PHP文庫)『山刀で切り裂かれて』(アスコム)『ホテル・ルワンダの男』(ヴィレッジブックス)『ロメオ・ダレール戦禍なき時代を築く』(日本放送出版協会)など。
  3)ヨーロッパの移民と移民政策、日本の「移民」論議
2.上記の3つのテーマに関して興味と関心を持って新聞や雑誌等の記事に注意を払う。
3.授業の理解の助けとなるので、関連する映画(DVDになったもの『ルワンダの涙』『麦の穂をゆらす風』『ブコバル』『いのちの戦場』など)も見ておく。
4.「文化」とは何か?異文化社会に「適応」または「同化」するということはどういうことか?こうした問題を考えるために、外国生活の体験記などを含む関連書物を読んでおく。
評価方法 レポート(30%)とペーパー・テスト(40%)に加え、日常の授業への参加(発言)状況(30%)を加味して評価します。
テキスト 随時プリントを配布

【そ の 他】新聞や雑誌の記事、テレビ報道などにもたえず注意を払い、異なるものをとおして、自分のなかに巣くっている先入見や偏見をあぶり出してみよう。
その他