南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
宮沢 千尋
他の科目との関連
履修対象学科
副題 「東アジア」との出会い
授業概要 1.狭義の「東アジア」の共通点は、儒教・漢字文化圏であるということだが、日本・中国・朝鮮・ベトナムと国によってあり方はさまざまである。このような儒教・漢字文化圏が、西欧列強によって侵略の危機を迎えた時、各国は手持ちの知識をどのように状況に適応させようとしたか比較する。
2.現在、「東アジア共同体」の構築が盛んに言われている。その基盤に儒教・漢字文化圏があるが、現在の国民国家の枠組みでは収まりきらない要素を抱えていること(チベット問題など)も事実である。儒教・漢字文化圏論の限界についても考えたい。
3.近代日中・日韓(朝)関係にも目配りしたい。
学修目標 東アジアについて、複眼的な視点を持つことを心がける。
授業計画 1.導入・アンケート
2.儒教とは何か?
3.東アジアになぜ儒教が必要だったか?(長期の社会変動と「伝統」)
4.〜5.映画「祝祭」鑑賞
6.東アジア伝統国際秩序体系の危機と各国の対応
7.〜8.戦前日本の対中・対朝鮮政策(映画・DVD鑑賞の可能性あり)
9.台湾問題(人類学から見た日本の植民地支配。「日本統治は、台湾の人々に歓迎されている」という言説について)
10.戦後アジアの「民主化」への苦悩(ノ・ムヒョン、金大中、陳水扁の栄光と挫折)
11.チベットで何が問題になっているのか?
12.戦後日中関係
13.戦後日韓・朝関係
14.儒・仏・道「三教帰一」 について
15.現代東アジアの文化交流(DVD鑑賞を含む)
授業時間外の学習(準備学習など) 疑問点を、図書館などで自分で調べるなどの能動的な学習態度を望む。
評価方法  基本的には試験が100%、ただし、リアクション・ペーパーなどで優秀なものについては、成績評価において15%を上限に加点することがある。
テキスト 指定図書を図書館に置く。
その他 私語は徹底的に取りしまる。
受講者の関心と、時事的な出来事の関係で、内容が変更されたり、講義順序が変わることがありうる。
プリントを受け取って即退出する学生を許さない。どんな手段を使っても返却させる。返却に応じなければ試験の条件(問題の事前予告、参照物持ちこみ)を厳しくして、これらの便宜を一切やめる。心されたい。