南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
榎本 鐘司
他の科目との関連
履修対象学科
副題 スポーツにおける日本的
授業概要  剣道を教材として、そこにある儀礼的様式(正座、黙想、蹲踞)、演技的規範(掛声、残心、有効打突ルール)、競技的技法(形、竹刀・防具の発達と技法)をそれぞれ抽出して、それぞれの本来の意味や歴史的な変容を検討し、またその整合的複合における現代的な意味づけを考察する。
学修目標  日本のスポーツ文化(身体運動文化)は、西ヨーロッパ近代に成立した近代スポーツ(身体運動文化)の物差しでは計れない部分をもっている。これを剣道に内包されるさまざまな身体技法を抽出する試みにおいて理解し、さらにそれらの一部を体験することによって認識を深める。
授業計画 第1回 武道の歴史概略 
第2回 法と規矩(「のり」と「かね」)
第3回 剣道の掛声
第4回 体さばき(足の使い方)
第5回 剣道の間(空間)
第6回 剣道の間(時間)、「機」について
第7回 型について
第8回 切り返し(身体の異化)
第9回 「合気」(同調)について、演技性について
第10回 演じることから競うことへ
第11回 有効打突について(的確性、必然性、伝承様式)
第12回 試合のルール
第13〜14回 試合体験(平常心とは)
第15回 運動技術論
授業時間外の学習(準備学習など)
評価方法 試験はレポートとし、このレポート(50%)と授業参加度(50%)で評価する。
テキスト 講義に必要な資料は適宜配布します。
参考文献 『先生なぜですか ─武道編─』大修館書店
    スポーツ文化論シリーズ6『スポーツコミュニケーション論』
    エドワード・ホール『かくれた次元』(みすず書房)
    中井正一「スポーツ気分の構造」(『中井正一評論集』岩波文庫)など
その他 クラスの人数は上限40名までとし、場所は剣道場で実施します。