南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
SOUSA Domingos
他の科目との関連
他学科履修
副題
授業概要 人間の本性と神の恵みの相互関係は、キリスト教神学にとって最も根本的な問題の一つである。恵みは、神からの全く自由な賜物である。それと同時に、恵みは人間本性の最も深い願望の対象でもあり、また人間本性を完全に満たすものでもある。つまり恵みは無償で与えられているが、それはまた人間存在の人格的な本性の内に深く根を下ろした願望の対象である。本講義では、神の無償の恵みが人間本性と基本的に調和を保ちつつ、人間本性の願望とどのように関係しているかを考察する。
学修目標 本講義では、代表的思想家の著作から選び集めた文書を精読し、そこに展開している人間論を把握する。これを通して諸思想家の見解に触れてもらうとともに、受講者の研究に必要な文献の基礎的解読力・分析力を高めることを目指す。
授業計画 1.イントロダクション
2.聖書における恩恵
3.ギリシア教父の神化思想
4.ラテン教父たちの恩恵論
5.アウグスティヌス——「恩恵の博士」
6.人間の自由意志
7.恩恵と自由意志との関係
8.ペラギウス論争
9.トマス・アクイナス
10.「新神学」における恩恵と自然本性の憧れとの関係
11−14.カール・ラーナーの恩恵論
    a)超自然的実存規定と自然本性
    b)超越論的人間学
    c)神の自己譲与
15.講義の総括
授業時間外の学習(準備学習など) 授業で配布する資料を事前によく読んでおき、その際に提示した参考文献とその頁数をよく勉強しておくこと。
評価方法 授業参加度と授業態度30%、レポート70%により評価する。
テキスト 授業の中で参考文献を紹介する。
その他