22126 人類文化学演習I,II
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必 |
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春学期 秋学期 |
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坂井 信三 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 不可 |
副題 | 「やっていることとしての文化」 |
授業概要 | 地球上に出現した人類という種は、いうまでもなく動物の一種です。ところが人類は他の動物種とはきわめて異なった行動様式、すなわち「文化」を生み出し、それによって他のどんな動物もなしえなかったような適応形態を可能にしてきました。 実際私たち一人ひとりは、人類の一員として数百万年の進化をとおして身につけてきた基本的な認知能力をもっており、それをベースに歴史のなかで積み重ねられ、ますます複雑化し精緻化されてきた「文化」、具体的にいえば、さまざまな用途・機能をもつ道具の使用や、高度に複雑なコミュニケーションを可能にする言語の使用などを、まるで当たり前のことのように使いこなしながら日々生活しています。 ところが私たちは、自分自身が日々使いこなしているこの能力を、ほとんど意識していません。私たちのゼミは、そのように複雑な行動を次々と生み出してくる能力と、その能力によって作り上げられている人類に固有の世界を、「やっていることとしての文化」という視点に立ってふり返ってみようとしています。 方法としては、自分たちの日常生活そのものをフィールドワークの対象として、自分たちがやっていることを意識的に観察し、その記録をゼミの時間に持ち寄って討論し、そこから発見した問題を研究テーマにして、私たちの世界を成り立たせている論理を探り出すことを目指します。 |
学修目標 | 自分たちが当たり前にやっていることの限りない不思議さに気づき、それについて考え、考えたことを人に伝える手段を編み出すこと。観察—発見—考察—伝達を、ひとつのサイクルとしてやっていく技法を身につけること。 |
授業計画 | 春学期 第1回 イントロダクション 第2回〜第4回 観察の練習と実践 第5回〜第14回 観察の報告と分析、討論 第15回 春学期のまとめ 秋学期 第1回〜第2回 春学期の回顧と秋学期の目標設定 第3回〜第8回 観察結果の分析と関連文献の調査 第9回〜第14回 研究結果のまとめ方と伝達方法についての討論 第15回 秋学期のまとめ |
授業時間外の学習(準備学習など) | 異文化と自分の文化との区別なく、人間のやっていることに関心をもって日常的に観察し、生活の中に「不思議」を見つける目をきたえること。 |
評価方法 | ゼミでの日常的な活動(50%)と学期末のレポート(50%)による。 |
テキスト | 指定しないが、必要に応じて配布する。 |
その他 |