22136 人類文化学演習I,II
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必 |
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春学期 秋学期 |
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後藤 明 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 不可 |
副題 | (キーワード)文理融合、人類学的パフォーマンス、文化コーディネート、人類学的コミュニケーション、人類学をどう教育するか |
授業概要 | 本演習においては学生に求めるのは、人類学を使うという姿勢である。また何をやるにも空気のような存在で人類学をすることは不可能であるので、逆に積極的に社会に関わろうという姿勢である。つまり人類学に対する興味を内向きにせず、人類学以外の分野とコラボレーションする、あるいは広く一般社会にコミットするという姿勢を持つ学生を望む。 たとえば、講師が2009年に学生と共に行ったプラネタリウム・ミュージアム融合イベント「星空人類学」のような市民解放の文化イベントにおいて人類学的知識をどのように使い、わかりやく伝えるのかを実践の中で考えた。職人のモノ作りと同様、このようなイベントはヒト(いろいろな能力や熱意を持った人材)、組織(ゼミ、同好会、顧客関係など)、そして資源ないしインフラ(モノ作りの素材、プラネタリウムの機械、プラネタリウム投影可能な教室など)の三者のどれが欠けても成功しない。このような事実を自ら職人などを調査して知るのもよし、自分でイベント企画などを行って体得するのもよし、である。 また2010年11月に行われる予定の人類学フェスティバル「人類学のおもちゃ箱」では本ゼミの学生が企画の全体について春先から検討し、様々な役割をもって当たっている。同時に「地元発掘」をスローガンに個人ないし2、3人のグループを作って、地元愛知、名古屋あるいは八事の文化活動を発掘し、本学におけるフェスティバルにおいてその成果を発表するための活動を行っている。具体的には八事の蝶(和紙で蝶々を作る伝統工芸)、名古屋駄菓子、からくり山車人形、三味線と日本古典とのコラボレーション(語りと踊り)のテーマについて調べ、関係者とあたり、市民に協力していただきながら、本学フェスティバルでの発表に向けて努力している。 4年次の卒論に向けては人類学と現代社会への関与を積極的に考えるテーマとして、たとえば沖縄海洋博公園、奄美(徳之島)、八丈島、あるいは小笠原諸島における自然(例 珊瑚礁)や文化(例 オセアニアのカヌー、名古屋の葦船)を軸とした島(街)起こし、世界遺産化(例 奄美、小笠原)などの功罪について現地調査をし、人類学が何を社会に貢献できるのか考えてもらいたい。また4年生には人類学フェスティバル時にミニ企画展を挙行しそれを卒業研究の一端として進めている学生もいる。 人類学という遠大な目標のもと、できるかぎり身近な所におもしろさを見いだす、あるいは自ら作っていくような、「転んでもただでは起きない」姿勢をもった学生を求める。 |
学修目標 | プレゼン能力、フィールドワークやコミュニケーション能力、文化イベントの企画や運営への関わり方を鍛錬したい。 |
授業計画 | 春学期 1:ガイダンス(1) 2:ビデオや写真を見ながら調査方法、人間行動あるいは物質文化の観察方法を学ぶ。(2〜5) 3:学生各自にテキストを割り当て発表さらに卒業研究への準備。(6〜10) 4:人類学的なイベントの企画。(11〜15) 秋学期 1〜8:人類学的イベントの準備と実施 9〜15:イベント・アンケートの分析と報告および反省レポートの作成 |
授業時間外の学習(準備学習など) | 毎回学生と相談の上、発表者の場合は発表テーマ、そうでない場合でも次回まで調べておく事項を指示することで予習を習慣づける。 |
評価方法 | 授業参加度(50%)、プレゼン能力、およびレポート、チラシ、ポスター、ホームページなどの作成能力(50%) |
テキスト | |
その他 |