南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
MUNSI Roger Vanzila
他の科目との関連
他学科履修
副題  アフリカの文化と社会・その現代的展望
授業概要  本講義は受講生諸君にアフリカ諸国の文化と社会に対する文化人類学の現代的アプローチを提示することを主眼とする。その水先案内人となるべき主題の探求にあたっては、マクロ的手法とミクロ的手法を組み合わせながら、アフリカ社会を民族、経済、政治、宗教、健康、医療、身体、紛争、権力等、難民、ジェンダー、環境、開発様々な視点より考究を試みる。こうした基礎的な諸問題について検討し、最後に近年人類学研究においてポピュラーな推論・研究になっている社会的ネットワーク分析、ネティヴの人類学、開発援助機関の人類学などを紹介し、それらの研究成果を総合することを目指す。
学修目標  本講義の目標は、(1)〜(3)の事柄を理解し、(4)、(5)の能力を身につけることにある。
(1)世界的、地域的レベルとの関連における現代アフリカ社会の変遷
(2)同時代のアフリカ諸社会の研究に狙いを定めた文化人類学的追求の発展、および学説
(3)アフリカ社会を研究する文化人類学の各種研究方法、および他の学門分野の研究方法との関係
(4)アフリカの社会と文化に関する文化人類学的文献を批判的に解釈する能力
(5)理論的かつ実証的データを駆使し、アフリカの社会と文化に関する議論を立論、展開する能力
授業計画 1.オリエンテーション
  .文化人類学の潮流と開発援助、現代の文化人類学とは何か
  第1部 アフリカ諸国と人類学研究の歴史的背景
2.民族性と政治、王国・首長制社会と民族集団
3.母系社会と父系社会、親族の基本構造
4.植民地主義とポスト植民地時代の国家
  
  第2部:現代人類学の諸問題
5.神話・儀礼・祭り・イベントの構造分析
6.呪術意識と現代社会、呪術師・シャマン的役割とプリース. ト的役割
7.伝統的な薬、現代社会の健康および疾病をめぐる問題(エイズなど)
8.内戦・民族紛争—ルワンダとコンゴ民主共和国の大量殺戮を事例に
9.暴動・政治運動、難民、国境、環境問題
10.近代国家と言葉、食事文化、ジェンダー

  第3部 近年人類学研究におけるポピュラーな推論・研究
11.社会的ネットワーク分析
12.コンテキストの高低と文化社会、高低コンテキストのランキング
13.ネティヴの人類学
14.開発援助機関と文化人類学(者)との関係—アフリカ諸国の未来
15.総括討論、期末レポート提出
授業時間外の学習(準備学習など) .授業の前準備として、学習(予習)が必要な場合は、そのための、テキスト、または資料を、前の週に配布するから、よく読んでおくこと。
.ビデオ、DVD、またはスライドなど映像を使用する場合は、その都度事前に予告する。
評価方法  授業参加度30%、期末レポート70%の比重をもって査定する。
テキスト  特に指定しない。但し、必要に応じて、参考文献、民族誌、比較資料等を用意する。
その他