22496 科学文化論B
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選 |
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春学期 |
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2 |
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2〜4 |
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鈴木 貴之 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | 自由意志の科学と哲学 |
授業概要 | 自然科学的世界観によれば、ミクロなレベルで見れば、すべての現象はさまざまな原子の運動にほかならず、自然法則によって因果的に決定されています。テレビをつけたり大学に行ったりするというわれわれ人間の行動も、この点では違いがありません。では、われわれは自らの行動を自由に選択しているという常識的な考えは、間違っているのでしょうか。また、そうだとしたら、行動の結果についてある人に責任を負わせることも、間違っているのでしょうか。このような問題は、哲学において昔から論じられてきましたが、自然科学の発展によって、今日ふたたび多くの人の関心を集めています。この講義では、自然科学の最新の知見と哲学的な考察の両面から、自由の問題について考えていきます。 |
学修目標 | 1.人間の意思決定と行為にかんする科学研究の現状を理解できる。 2.人間の意思決定と行為にかんする科学研究が社会に与える影響を理解できる。 3.科学と社会の関係について問題意識と理解を有する。 |
授業計画 | 1.イントロダクション 2.われわれはどれだけ自分のことを知っているか 3.われわれはどれだけ自分のことを知っているか:考察 4.意思決定のメカニズム(1):無意識のメカニズム 5.意思決定のメカニズム(2):状況の力 6.意思決定のメカニズム(3):他者の力 7.意思決定のメカニズム(4):ヒューリスティク 8.意思決定のメカニズム(5):感情の役割 9.意思決定の合理性 10.自由意志の脳科学(1):消費行動 11.自由意志の脳科学(2):依存症 12.自由意志の脳科学(3):悪 13.自由意志の哲学(1):強硬な決定論とリバタリアニズム 14.自由意志の哲学(2):両立論 15.まとめ |
授業時間外の学習(準備学習など) | 授業の前後に以下の本や授業中に紹介する参考文献を読み、授業内容にかんする理解を深める。 下條信輔『サブリミナル・マインド』中公新書、1996年 |
評価方法 | 学期中に課す小レポートの内容が50%、学期末試験の成績が50% |
テキスト | 特定のテキストは使用しません。授業の中で参考文献を紹介していきます。 |
その他 | 受講者は、HP(http://www.nanzan-u.ac.jp/~takayuki)でレポートの課題などを確認すること。とくに、初回の授業に出席できない人は、必ず授業ページの内容を確認すること。 |