南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
斎藤 衛
他の科目との関連 人類文化学科「統語論」、または、英米学科「英語学特殊研究(統語論)」をすでに履修していること。
他学科履修
副題 日英語の削除現象
授業概要  句構造と削除現象をとりあげて、詳細な日英語比較を行う。前半では、1980年代以降の句構造理論の展開を概説し、後半は、VP削除、N,削除、スルーシング、項削除等の削除現象を扱う。日本語と英語の根本的な共通点をふまえた上で、日本語の特殊性を明らかにし、日本語研究が、どのような形で一般文法理論の発展に寄与しうるのかを具体的に検討する。講義を中心に授業を進めるが、受講者がそれぞれ研究テーマを見つけ、主体的に授業に関わることが期待される。
学修目標  削除現象を題材として、統語分析と比較統語論研究の方法を学ぶ。詳細なデータの分析に基づいて比較研究を行い、理論的提案ができるようになることが目標である。
授業計画 1.序:言語研究がめざすところ
  a.言語の科学的研究
  b.日英語対照研究の意義
2.句構造
  a.日英語の句構造規則とX,理論
  b.CP/DP仮説
  c.述部内主語仮説
3.削除現象
  a.VP削除、N,削除、スルーシング
  b.X,理論と削除現象の統一的説明
  c.日本語におけるN,削除
  d.名詞句構造の日中語比較
  e.日本語におけるVP削除とスルーシング
4.日本語の特殊性
  a.項削除仮説
  b.VP削除、スルーシング再考
  c.移動と削除
  d.一致現象と項削除
5.総復習
授業時間外の学習(準備学習など)  復習を欠かさず、紹介された文献に出来る限り目を通すこと。授業の理解を助けるために、数回課題を課す。
評価方法 課題(20%)、試験(80%)で評価する。
テキスト 必要に応じてプリントを配布する。
その他