22637 人類文化学特殊講義(農耕文化論)
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選 |
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春学期 |
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2 |
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3・4 |
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黒沢 浩 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | 日本列島農耕社会の具体相 |
授業概要 | 人類史において、農耕の開始とその後の展開の解明は最重要課題の一つである。日本列島においては、いわゆる弥生時代に稲作農耕が始まり、稲作農耕の発展の中で次第に政治権力が形成され、前方後円墳によって示される政治的結合体としてのヤマト王権の成立につながるものと理解されている。 だが、こうした理解を前提とした場合、このストーリーに適合する現象はいいが、適合しない現象については理解できないばかりか、見落とされてしまうであろう。 この授業では、現在定説化している日本列島の初期農耕社会について、従来の議論を紹介しながら、考古資料に基づいて考えて検討を加えてみたい。 |
学修目標 | 1.考古学の基本的な考え方についての理解 2.農耕開始期から政治権力にいたるプロセスの理解 3.物質資料に基づいて過去を再構成する方法を身につける |
授業計画 | 1.考古学の特性——物質文化から過去を読み解く 2.「歴史」と「文化」の概念について 3.いわゆる弥生時代・古墳時代の研究の歴史(1) 4.いわゆる弥生時代・古墳時代の研究の歴史(2) 5.稲作の開始から古墳成立にいたるプロセス(1)——初期農耕の広がりと年代 6.稲作の開始から古墳成立にいたるプロセス(2)——生業と集落 7.稲作の開始から古墳成立にいたるプロセス(3)——墳墓と祭祀 8.物質文化から過去を再構成する(1)——稲作の開始 9.物質文化から過去を再構成する(2)——ネットワーク的関係の構成 10.物質文化から過去を再構成する(3)——青銅器の生産と流通 11.物質文化から過去を再構成する(4)——墓の構造と社会 12.物質文化から過去を再構成する(5)——人の動き 13.前方後円墳の成立 14.世界の農耕社会との比較 15.まとめ |
授業時間外の学習(準備学習など) | 毎回、講義テーマに即して、文献を紹介するので、事後学習をすること。 |
評価方法 | 授業参加度20%、筆記試験80%によって評価する。 |
テキスト | 時間ごとにプリントを配布する。 |
その他 |