南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
安田 文吉
他の科目との関連
他学科履修
副題 近世文化と文学
授業概要  近世文学の特色の一つは印刷文化。朝鮮半島からもたらされた銅活字を木活字に換え、整版印刷をも行うことにより、大量の書物出版が可能になった。また、寺子屋などで読み書きが教えられ、町人も庶民も読書の習慣が広まった。結果、仮名草子、浮世草子、読本、洒落本、滑稽本、人情本、赤本、黒本、青本、黄表紙、合巻、俳文、浄瑠璃などの諸分野の諸本が出版されるにいたった。ここでは近世文学の代表的作品を精読し、近世文化も併せて、作品を読み解いていく。
学修目標  近世文学の中で、特に注目すべきもの、例えば「仁勢物語」「好色一代男」「冥途の飛脚」「奥の細道」「雨月物語」「東海道中膝栗毛」などを取り上げ精読しつつ、近世文学の特質及び近世文化の特色を考察する。
授業計画 1.中世までと近世における文学史上の相異の概観。
2.近世における印刷・出版文化の成立。
3.徳川幕府成立と近世初期文学。
4.「仁勢物語」の精読と考察。
5.近世文学に大きな影響を与えている歌舞伎の鑑賞と研究。中日劇場6月公演市川猿之助スーパー歌舞伎「新水滸伝」の粗筋・趣向・特色・問題点についての講義(冊子形態の資料配付。学外授業の一環として、6月22日〈水〉午後4時開演の「新水滸伝」の鑑賞と研究を行う〈詳しい公演日程未定のため、予定〉、費用は、学生団体割引で5000円〈予定〉)。)
  中日劇場上演の市川猿之助スーパー歌舞伎についての鑑賞と研究の資料冊子を熟読する。
6.「好色一代男」を中心とした井原西鶴の研究。
7.「冥途の飛脚」を中心とした近松門左衛門の研究。
8.「奥の細道」を中心とした松尾芭蕉の研究。
9.「雨月物語」を中心とした上田秋成の研究。
10.「東海道中膝栗毛」を中心とした式亭三馬の研究。
11.「青砥稿花紅彩画」の研究I
12.「青砥稿花紅彩画」の研究II
13.上記以外の近世文学研究。
14.近世文学と近世文化I
15.近世文学と近世文化II
16.定期試験。
授業時間外の学習(準備学習など) 【授業計画】欄参照
評価方法 定期試験(筆記試験)(100%)
テキスト 近世文学作品の印刷物を適宜配付。
その他