南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3・4
担当者
柳澤 幾美
他の科目との関連
他学科履修
副題 女性の目からみたアメリカ史
授業概要 白人のみならず、黒人、先住民、アジア系などのマイノリティ女性の目を通し、あるいは彼女たちを充分に組み込んで、アメリカの歴史を植民地時代から現代に至るまで概説的に講義する。講義が中心であるが、2回、ビデオ鑑賞を含む。また、授業後には毎回リアクション・ペーパー(意見、感想、質問)を書いてもらう。質問のうち、重要なものについてはその次の授業の始めに答える。
学修目標 これまでの「歴史」の中に欠如していた女性(白人のみならず、黒人、先住民、アジア系などのマイノリティ女性も)の視点を加えることで、より多様な歴史観を養うことを目指す。この授業では、彼女たちの目を通したアメリカ史を学び、それによって、従来の歴史解釈における権力の偏在を認識してほしい。アメリカ史の概説を学ぶとともに、「弱者」の視点を身につけることを目標とする。
授業計画 下記の予定に従って授業を進める。
1.イントロダクション:授業の概要、基本的事項、語句などの説明
2.植民地時代:「新世界」の女性たち(〜1750)
3.独立革命:革命の母と娘(1750〜1800)
4.アンテベラム期(南北戦争前):女性の地位、織物工場、奴隷市場(1800〜1860)
5.南北戦争:変容する境界線、拡大、改革、戦争(1840〜1865)
6.再建時代:北部・南部、女性の生活の再建(1865〜1890)
7.ビデオ鑑賞:西部の女性
8.金ぴか時代、大量移民到来:拡大する国の女性たち(1890年代)
9.革新主義時代、第一次世界大戦:権力と政治、女性(1900〜1920)
10.繁栄、大恐慌、第二次世界大戦:変容と連続、女性(1920〜1945)
11.戦後:女性らしさの神話を越えて(1945〜1965)
12.公民権運動、カウンター・カルチャー:モダン・フェミニズム(1965〜2000)
13.ビデオ鑑賞:20世紀の女性
14.21世紀のアメリカ女性:第3波フェミニズム?現代女性の抱える問題
15.総括、質疑応答
授業時間外の学習(準備学習など) 授業の進行に従って、下記いずれかの参考文献(指定図書を含む)の各回該当箇所を読んでおくこと。
エレン・キャロル・デュボイス、リン・デユメニエル(安武留美他訳)『女性の目からみたアメリカ史』(明石書店、2009年)
武田 貴子、緒方 房子、 岩本 裕子『アメリカ・フェミニズムのパイオニアたち』(彩流社、2001年)
有賀夏紀+小檜山ルイ(編)『アメリカ・ジェンダー史研究入門』(青木書店、2010年)
篠田靖子『アメリカ西部の女性史』(明石書店、1999年)
サラ・M.エヴァンス著(小桧山ルイ他訳)『アメリカの女性の歴史』 (明石書店、1997年)
評価方法 毎回授業後に提出するリアクション・ペーパー40%、期末試験60%にて評価する。
テキスト テキストは使用しない。
その他 上記に挙げたもの以外の参考文献はその都度授業の中で紹介する。