44566 ドイツ文学史A, B
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選 |
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春学期 秋学期 |
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2 |
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2〜4 |
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越智 和弘 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | |
授業概要 | ドイツ文学の歴史を、西洋一般に共通した芸術史的枠組みでとらえることには無理がある。その観点から、授業においては、ドイツ文学が歴史上初めてヨーロッパの最先端に踊り出たロマン主義の時代を頂点に、文学史を、ロマン主義から現代にいたる流れと、ロマン主義から中世にいたる流れとに二分して捉えることで、真にドイツ的なものがもつ魅力を浮き彫りにする。 |
学修目標 | 1.文学史は自明の存在ではなく、ヨーロッパに近代的な国民国家が形成されるなかからこそ誕生しえたものであることを理解する。 2.歴史上いつの時代にもおしなべて優れた文学が存在するのではなく、優秀な文学が生まれる時代的瞬間が存在すること、またドイツにおけるそれがいかなる条件の下に実現しえたのかを理解する。 3.ヨーロッパにおける文字言語の体系化は、一般に考えられている以上に新しく、とりわけドイツ語の場合、それが詩的言語からではなく宗教的言語から形成されたことと、その事実がドイツ文学におよぼした影響を理解する。 |
授業計画 | ドイツ文学史A 1. 文学史という学問領域が誕生した近代的理由 2〜4.戦後ドイツが抱えた文学史を記述するうえでの困難 5〜9.〈良ききドイツ〉と〈悪しきドイツ〉の源が同じである可能性 10〜13.ナチスの過去と戦後ドイツ文学 14〜15.戦後ドイツ文学を特徴づけたドイツ的伝統 ドイツ文学史B 1. 文学史をヨーロッパ共通の〈通史〉として語るうえでの問題点 2〜4.18世紀半ばというドイツ文学史上の〈区切り〉がもつ意味 5〜9.ドイツの教養市民層はどこから生まれたのか 10〜13.18世紀に発見されたものとしての中世文学 14〜15.中世ドイツ文学の諸段階とそこにみられるゲルマン的性格 |
授業時間外の学習(準備学習など) | 1.毎回授業終了後、授業中に書き取ったノートに、口頭で説明された内容を書き加え、あとで読んで十分理解できるよう整理された講義ノートの作成に努めること。 2.参考書『ドイツ文学の短い歴史』(同学社)のなかで、授業であつかわれた内容に関連する項目を、そ の都度読んでおくこと。 |
評価方法 | 授業参加度20%、定期試験80%により評価する。 |
テキスト | 教科書は特にないが、プリント資料等を配付する。 参考書:『ドイツ文学史の短い歴史』(同学社) 『初めて学ドイツ文学史』(ミネルヴァ書房) 『ドイツとドイツ人』(岩波文庫) |
その他 |