南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
3・4
担当者
宮原 佳昭
他の科目との関連 東アジア国際政治史
他学科履修
副題 近現代の中国における中央と地方
授業概要  広大な土地、多数の人口、多様な民族からなる中国においては、すべてが中央政府の主導によって動いてきたわけではない。現代中国の国内情勢を理解するうえでは、「中央と地方の関係」に対する視野を身につけておくことが肝要である。
 この視野を養うためのアプローチとして、本講義では近現代の中国における政治・経済・教育などの歴史の流れを、中央と地方の関係に焦点を当てて講義する。
学修目標 ・近現代の中国における重要事件や人物、各政権のイデオロギーを再確認する。
・それぞれの事件や数字の表面的な丸暗記ではなく、根底にある中央と地方それぞれの論理とパワーバランスを理解する。
授業計画 1、ガイダンス —清朝の概要—
2〜3、清朝末期
 ・清末の諸改革と地方
 ・近代教育の導入と新たな「国民」像の模索
4〜5、北京政府期
 ・議会政治の実施と終焉
 ・「軍閥」割拠、連省自治
 ・アメリカモデルへの学制改革とその過程
6〜8、南京国民政府期
 ・中国国民党政権の政治体制
 ・戦間期の経済発展
 ・三民主義教育と郷村建設運動
9、日中戦争前後における政治体制の模索
10〜12、中華人民共和国(1)建国から1970年代後半
 ・中国共産党政権の政治体制
 ・大躍進政策
 ・文化大革命とその背景
13〜14、中華人民共和国(2)改革開放以後
 ・高度経済成長
 ・民主化と第二次天安門事件
 ・価値観の多様化と教育
15、まとめ
授業時間外の学習(準備学習など)  理解度や文章力を高めるため、定期試験の内容に関連する小レポートを不定期に課す。授業プリントや参考図書を見ながらまとめてほしい。
 参考図書:久保亨・土田哲夫・高田幸男・井上久士『現代中国の歴史—両岸三地100年のあゆみ』(東京大学出版会、2008年)。
評価方法 授業参加度が20%、小レポート提出が20%、定期試験が60%
テキスト 毎回、授業プリントを配布する。
その他