南山大学

 
指定
期間
夏期後半
単位
年次
3・4
担当者
高地 薫
他の科目との関連
他学科履修
副題 東南アジア・ナショナリズム論
授業概要 ここ20数年のナショナリズム論において大きな影響力を持つ東南アジア研究者ベネディクト・アンダーソンの思想を取り上げる。アンダーソンのナショナリズム論は世界的視野を持つが、彼の研究の出発点である東南アジアへのレフェランスを心掛けて議論する。同時に彼の研究に対する批判や関連する研究も取り上げ、検討する。
学修目標 東南アジアのナショナリズムに対する理解を深めると共に、世界における東南アジアの国民国家の成り立ちの普遍性と特殊性を理解する。更に「当たり前」のことを批判的に検討する姿勢を身に付けてほしい。
授業計画 第1週 イントロダクション:“nation”について
第2週 近代の時間と空間
第3週 出版資本主義
第4週 巡礼圏
第5週 俗語ナショナリズム
第6週 上からのナショナリズム
第7週 ナショナリズム
第8週 ナショナリズムのモジュール化と海賊版
第9週 統治性(1)
第10週 統治性(2)
第11週 国民の記憶=忘却
第12週 近代の集合的主体性
第13週 起源の逆説
第14週 遠距離ナショナリズム
第15週 総括と発展的学習のための文献紹介
授業時間外の学習(準備学習など) 参考文献として挙げたものを、できるだけ読むこと。
評価方法 授業参加度(40%)と定期試験(60%)によって評価する。
テキスト ベネディクト・アンダーソン(白石隆・白石さや訳)『定本 想像の共同体』書籍工房早山(2007/07)。
その他の資料は適宜配布する。
その他 参考文献:
Benedict Anderson, Imagined Communities: Reflections on the Origin And Spread of Nationalism. Rivised Edn. Verso. 2007.
Benedict Anderson, Spectre of Comparison: Nationalism,Southeast Asia, the World. Verso, 1998.(ベネディクト・アンダーソン(粕谷啓介他訳)『比較の亡霊—ナショナリズム・東南アジア・世界』作品社、2005年。)とりわけ第1部。
Eric Hobsbawm and Terence Ranger (eds.), The Invention of Tradition. Reprint, Cambridge University Press, 1992.(エリック・ホブズボウム、テレンス・レンジャー編(前川啓治・梶原 景昭訳)『創られた伝統』紀伊國屋書店、1992年。)
Graham Burchell, Colin Gordon, Peter Miller (eds.), The Foucault Effect: Studies in Governmentality : With Two Lectures by and an Interview With Michelle Foucault. Univ of Chicago Press, 1991.(とりわけ、Michelle Foucault, “Chapter 4. Governmentality.”)
など。