南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
3・4
担当者
上野 正樹
他の科目との関連
他学科履修
副題 経営戦略の理論と実際
授業概要  なぜ iPod はヒットしたのだろうか。なぜ百貨店の業績は悪いのだろうか。なぜキーエンスは高収益を持続できるのだろうか。なぜ Google は様々なビジネスに参入しているのだろうか。なぜ日本の携帯メーカーは世界で負け続けているのだろうか。こうした「なぜ」を、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
 この講義は、初回から前半は、伝統的な経営戦略のプランニング学派からスタートし、基本理論を学びます。後半は、製品開発戦略を軸に、職能別の戦略を考察します。ここでは、比較的新しい戦略コンセプトも取り上げたいと考えていきます。たとえば、アウトソーシング戦略(ニッセン)、プラットフォーム戦略(トヨタ)、マスカスタマイゼーション戦略(キーエンス)、ブルーオーシャン戦略(任天堂)などです。
 受講に際し、バックグラウンドは問いませんが、経営学総論レベルの知識を前提に授業を進めます。毎回の授業で様々な企業名が出てきます。また、授業中、問いを投げかけます。そして、受講者と対話したいと思います。たとえば、次のような身近な問いについても授業で考えてみたいと思います。なぜグローバルな企業は、日本人学生の採用を減らしているのでしょうか。あなたは、この質問にこたえられますか?
学修目標 1. 経営戦略(競争戦略・全社戦略・イノベーション戦略)の基本理論を学ぶ
2. 基本理論の発展経緯をもとに、経営戦略の複眼的思考を身につける
3. 製品開発戦略を軸に、新しい戦略概念を考察する
授業計画 1. 経営戦略の全体像
2. 基本理論:戦略計画と組織能力
3. 競争戦略(1):市場の分析と計画
4. 競争戦略(2):経営資源の蓄積と展開
5. 全社戦略:多角化と国際化
6. イノベーション戦略(1):Sカーブ・能力破壊・脱成熟
7. イノベーション戦略(2):技術統合とイノベーションのジレンマ
8. 製品開発戦略(1):製品アーキテクチャの2タイプ
9. 製品開発戦略(2):プロジェクトマネジメント
10. 製品開発戦略(3):プラットフォームマネジメント
11. 製品開発戦略(4):レッドオーシャンとブルーオーシャン
12. 生産&マーケティング戦略(1):マスカスタマイゼーション
13. 生産&マーケティング戦略(2):水平分業とアウトソーシング
14. 生産&マーケティング戦略(3):ITの活用と製販統合
15. 経営戦略とあなた
授業時間外の学習(準備学習など) 予習を重視します。毎回、授業の前に、テキストの指定箇所を読んでくること。復習は、期末テスト前に実施してください。
評価方法 小テスト(40%)+期末テスト(60%)で評価します。小テストは、不定期に数回実施します。
テキスト (1)延岡健太郎(2002)『製品開発の知識』日経文庫
(2)伊丹敬之・加護野忠男(2003)『ゼミナール経営学入門』第3版, 日本経済新聞社
その他