南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
豊島 明子
他の科目との関連 行政救済法、行政法各論
他学科履修
副題 行政法の基本原理と行政の活動類型について理解し、行政の民主的統制のあり方を考える。
授業概要  現代行政は、警察、防衛、地域空間整備、食品・医薬品の安全確保、環境保全、社会保障、教育条件整備など、多様な役割を担っている。これらの諸領域での行政活動は、どのような法原則に基づいて、どのような基準で、また、どのような手順で、行われなければならないのであろうか。この授業では、様々な行政領域において行われる行政活動に共通して適用される重要な法原則(行政法の基本原理)や、行政領域の違いを超えて普遍的に見られる行政活動の諸類型について論ずる。そして、これらの行政活動が、憲法原理である人権保障と国民主権に相応しいあり方で行われるための、行政に対する様々な法的規律(行政手続法、情報公開法、個人情報保護法など)の現状についてもとりあげる。
 これらの学習を通じて、行政の民主的統制のあり方について考え、現代行政の存在理由とそのあるべき姿などの根源的問題についても、主体的に考える力を獲得してもらいたい。
学修目標 (1) 法治主義を初めとする、行政法の基本原理について理解する。
(2) 行政活動の諸類型について、その法的特質と法的規律の現状を理解する。
(3) 行政の民主的統制のあり方や、現代行政の存在理由について考える力を獲得する。
授業計画 1. オリエンテーション—行政とは何か
2.現代行政と行政法
3.行政法の法源
4.〜5.行政法の基本原理
6.行政組織—行政体と行政機関
7.行政作用概論
8.〜10.行政による規範定立
11.〜13.行政計画
14.〜18.行政行為
19.〜21.行政指導
22.〜23.行政契約
24.〜25.行政調査
26.〜27.行政の実効性を確保する制度
28.個人情報保護
29.情報公開
30.全体のまとめ〜現代行政が抱える法的課題
授業時間外の学習(準備学習など) 次回の授業でとりあげるテーマについて、テキストの該当箇所をあらかじめよく読むこと。そして授業後には、テキストの内容や授業で取り上げた判例について復習し、自らの理解を確かめること。
評価方法 期末試験(100%)によって評価する。
テキスト 市橋克哉・本多滝夫・平田和一・榊原秀訓『アクチュアル行政法』(法律文化社、2010年)
その他 授業では、毎回、レジュメを配布する。