南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
丸山 雅夫
他の科目との関連 刑法総論、現代社会と刑法各論A、刑事政策、刑事訴訟法
他学科履修
副題
授業概要  刑法各論の講義は、個別的な犯罪類型の成立要件と法的効果を扱うものである。また、個々の犯罪類型は、それらが保護している利益(法益)の内容に応じて、個人的法益に対する罪、社会的法益に対する罪、国家的法益に対する罪、の3つに大別される。個人的法益に対する罪は「現代社会と刑法各論A」で扱うので、本講義では、社会的法益に対する罪と国家的法益に対する罪を扱う。
学修目標  刑法総論で学んだ基礎知識を前提として、刑法各側に規定されている犯罪類型のうち、社会的法益と国家的法益を保護する類型について、その成立要件と法的効果、特有の論点を解明し、刑法的な考え方を身につけることを目標とする。刑法総論を履修していない受講生は、一定の予習が必要となる。
授業計画  上記に従って、以下の犯罪類型を扱う。
1. 刑法各則と刑法各論の講義
2. 法益論と刑法各則
3. 公共危険犯I:放火罪・失火罪、出水罪・水利妨害罪
4. 公共危険犯II:騒乱罪、往来を妨害する罪、飲料水に関する罪
5. 取引の安全に対する罪I:通貨偽造罪、有価証券偽造罪、支払用カード関連犯罪
6. 取引の安全に対する罪II:文書偽造罪(1)
7. 取引の安全に対する罪III:文書偽造罪(2)
8. 風俗に対する罪:わいせつ犯罪、賭博罪、礼拝所等に関する罪
9. 国家の存立・国交に対する罪:内乱罪、外患罪、国交に対する罪
10. 国家の作用に対する罪I:公務執行妨害罪
11. 国家の作用に対する罪II:逃走罪、犯人蔵匿罪、証拠隠滅罪
12. 国家の作用に対する罪III:偽証罪、虚偽告訴罪
13. 国家の作用に対する罪IV:職権濫用罪、賄賂罪
14. 特別刑法における動きI:環境刑法
15. 特別刑法における動きII:薬物犯罪、組織犯罪対策、マネーロンダリング規制
授業時間外の学習(準備学習など) 授業の復習をきちんとすること。
評価方法  学期末の定期試験で評価する。
テキスト 西田典之『刑法各論』(弘文堂、第5版、2010)。毎回、レジュメを配布し、それに沿って講義を進め、必要に応じて、教科書の関連部分を指摘する。教科書を使った予習・復習が必要である。また、六法を持参すること。
その他 私語、携帯電話等、授業と関係のない行為に対しては厳しく対応する。