81221 法哲学A
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選 |
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春学期 |
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2 |
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2〜4 |
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高橋 広次 |
他の科目との関連 | 法哲学B |
他学科履修 | 可 |
副題 | 国家とは何か |
授業概要 | 20世紀オーストリアの代表的自然法論者ヨハネス・メスナーの「国家倫理学」は、イデオロギーから離れて人間本性の経験的な観察とともに、国家の本性に関する哲学的な掘り下げにつき、傾聴すべき国家観を提示している。こうした研究を踏まえて、国家主権、国家の諸作用、国家の動態を説明し、根底にある法哲学原理を明らかにする。 |
学修目標 | 国家は、万人が相互に害しあわないよう保障するための制度だろうか、それとも万人に万物を供給するための制度だろうか?国家は自然の産物だろうか、それとも人間の発明品だろうか?こうした諸々の対立する国家観を検討しつつ、国家は何よりも人間本性の完成に必要な社会的基本作用の包括的な達成を目的とする総体社会であることを示す。 |
授業計画 | 1.何故に我々は国家を形成するのだろうか?(国家の本性について) 2.法秩序及び実力組織としての国家 3.福祉団体としての国家 4.意思統一体及び政治的多元構造体としての国家 5.自然力及び人為的目的団体としての国家 6.倫理的価値を担う国家(罪悪の中での国家) 7.国家権力の起源、本性、本来的担い手 8.国民主権と国民の服従義務、抵抗権 9.国家形態論:近代民主制、近代全体主義国家の問題点 10.国家的諸作用の補完性原理と共同善原理 11.国家の福祉作用と文化作用(経済、教育、宗教政策等) 12.国家の防衛作用(自衛戦争) 13.国家の自己維持作用(人口政策) 14.国家の財政について 15.国家事由について |
授業時間外の学習(準備学習など) | 講義したレジュメの箇所については、対応するテキストの該当箇所を指示するので、その部分を読んでおくことが望ましい。 |
評価方法 | 定期試験が70%、中間試験が30% |
テキスト | ヨハネス・メスナー『自然法』(水波朗他訳)創文社 但し詳細なレジュメを配布する |
その他 | 特になし |