81257 政治史
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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2〜4 |
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柳原 克行 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | 北米連邦国家の政治史─「多元国家」カナダを中心に─ |
授業概要 | 「多元国家」カナダの政治を中心に、北米連邦国家の政治史を考察します。カナダは、アメリカ合衆国とよく似た地政学的・歴史的背景を持ちながらも、英系・仏系民族間の対抗と協調、先住民自治の試み、強力な地域主義的遠心力のなかの国民総合、公式の二言語・多文化主義政策の導入、行財政改革の成功、ミドルパワー外交など、今日の「ポスト国民国家」ないし「ポスト福祉国家」時代の政治を考えるうえで、きわめて示唆的な素材を提供しています。 本講義では、出来る限り、アメリカ合衆国との比較の視点を交えつつ、カナダの政治構造を、制度と動態の歴史を軸に概観します。 |
学修目標 | 本講義は、政治史・比較政治のなかでも、地域政治研究・外国政治研究に近い内容になります。この授業ではカナダという国を扱いますが、いずれの国であれ、日本以外の国について知ることで、私たちが持っている「常識」や経験を相対化しながら、思考力を養うことを目指して下さい。 |
授業計画 | 以下の内容を扱う予定です。 1.ガイダンス 2.北米連邦国家への視座:カナダとアメリカ 3.建国プロセス(1):「革命の国」と「反革命の国」 4.建国プロセス(2):イギリス・アメリカとの関係 5.政治制度の発展(1):連邦制 6.政治制度の発展(2):議院内閣制 7.政治制度の発展(3):憲法体制 8.政治制度の発展(4):選挙制度と政党システム 9.多様性と統合(1):ケベック・ナショナリズム 10.多様性と統合(2):西部地域主義 11.国民統合の模索(1):憲法改正をめぐる対立 12.国民統合の模索(2):多文化主義と二言語主義 13.国民統合の模索(3):カナダ福祉国家の構造と特質 14.比較のなかのカナダ:現代デモクラシー論の視点から 15.まとめ/復習 16.定期試験 ※授業進行の流れ上、若干の変更が生じる場合もあります。 |
授業時間外の学習(準備学習など) | 授業中に指定する文献・資料を読んでおくこと。 |
評価方法 | 期末の定期試験(100%)により評価します。 |
テキスト | ・櫻田大造著『誰も知らなかった賢い国カナダ』(講談社、プラスアルファ新書) ・加藤普章著『カナダ連邦政治』(東京大学出版会) ・阿部齋編『北アメリカ─アメリカ・カナダ』(自由国民社) |
その他 | 当然のことながら、出席して授業を聴き、しっかりノートをとってください。ビデオ等、良い視聴覚教材があれば、使用したいと考えてます。受講を考えている学生諸君は、第1回目のガイダンスに必ず出席して下さい。 |