南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
佐藤 勤
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 世界金融危機と金融法制の見直し
授業概要  近時の金融危機の発端は、アメリカにおいて生じた不動産価格の下落と、それに伴い生じたサブプライム・ローンの延滞率悪化の表面化である。そして、2007年7月に格付会社がサブプライム・ローン関連の証券化商品の大量格下げを開始したことを契機に、サブプライム関連の証券化商品市場の危機が顕在化し、それが世界中の金融機関を巻き込んだ金融危機を招き、現在に至っている。
 近年では、今回の経済危機の発生原因と危機の全体的な構図に関して合意が形成されつつあり、アメリカ(ドット・フランク法)を始めとした主要国において、金融規制の改革が行われ始めている。
 今年度の授業では、まずなぜアメリカにおいて、このような金融危機が起こったのかについて、アメリカの文献を講読し、受講者とともに考えてみたい。
学修目標  アメリカの金融制度・規制の概要を理解すること、およびアメリカの金融関連の基本的な文献を読むことができることを目標とする。
授業計画  以下の予定で進行する。授業は、逐語訳をしながら行う。
なお、テキストで書かれた内容の背景等の理解のため、アメリカの金融規制についての講義を交えながら行う。
1.〜3. Slapped in the Face by the invisible hand: Banking and the panic of 2007
4. Banks and Banking
5. Bank Creation of Information Insensitive Debt
6.〜7. The Demand for Collateral
8. Shadow Banking
9.〜10. Debt and Systemic Event: The lessons of History
11. U.S. National Banking Era Panic, 1864-1913
12. The Private Bank Clearinghouse Response to Panics
13. The Evolution of Banking in the last 25Years-The Rise of“Shadow”Banking
14. The Development of the Shadow Banking System
15. The Rise of Repo
授業時間外の学習(準備学習など) 事前に資料を配付するので、【授業計画】を参照して、その該当部分を予習しておくこと。
評価方法 授業の予習を50%、内容に関する授業時の発言を30%、レポートを20%として、評価する。
テキスト 教材は配布する。
Slapped by the Invisible hand (Oxford University Press, 2010)、を読むことを予定している。ただし、この分野は日進月歩なので、その後により最新の文献でよいものが出版された場合、変更することがある。
英和辞典は、各自が持参すること。
その他