南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
3・4
担当者
平林 美紀
他の科目との関連 履修可能な民法関連科目について、可能な限り受講することが望ましい。
他学科履修 不可
副題 民法判例を読む
授業概要  民法を理解する上で、判例理論にも目配りすることは欠かせないが、日々の学習の中で、実際に「判例」を手に取る機会は少ないであろう。また仮に読み始めたとしても、独特の表現や形式にとまどい、理解に至るまで読み通すにはかなりの忍耐を要する。そこで、本演習では、まず、判例の読み方に関する基礎的な知識を講義した上で、比較的最近(主に平成20年以降)の最高裁判決を取り上げ、判例研究を行うこととする。
 講義形式の民法学習とは異なり、民法に関してこれまで得た知識および理解を総合することの必要性を感じられる機会を提供したい。
学修目標  判例を分析し、理解し、場合によっては、批判する能力を身に付けることを目標とする。
授業計画  毎回1件の最高裁判決を、2名程度の報告者から全員に分かるように説明してもらう。はじめから全員が議論に参加するのは難しいと思われるので、報告者とは別にコメンテーターを数名指名して、議論をリードしてもらう。このほかにも、演習の進め方については受講生の意見も取り入れるので、積極的に提案されたい。
 講義の各回の内容は、下記の通りである。
 1.授業ガイダンス/自己紹介、報告分担決定
 2.判例の読み方
 3.判例批判の方法(モデル報告)
 4.グループ報告のための準備(図書館を利用しながら、報告の準備を行う機会とする)
 5.〜14.判例研究(1)〜(10)(グループ報告)
 15.個別テーマ選定
            以上、春学期
 16.夏休み読書報告会
 17.個別テーマ研究
 18.〜30.個別報告(1回あたり、2人程度)
            以上、秋学期(ただし、受講者の人数により個別報告数を変更する。)
授業時間外の学習(準備学習など) 配布する判例のコピーを事前によく読むこと
評価方法  担当した報告の内容(70%)、議論への参加態度(30%)。
テキスト  研究対象となる判例については、コピーを適宜配布する。
 報告者以外の受講生のために、予習の手がかりとして、『民法判例百選』等の判例教材を適宜指示する。
その他  民法関連の講義科目について、可能な限り履修すること。現時点で民法が苦手でもよいが、民法に関して基礎的な知識を備える努力することを要する。
 報告担当者にとって十分な準備が必要であることはもちろんであるが、報告者以外の受講生全員が事前に配布された判例に目を通した上で演習に参加すること。