【科目コード】97653
【科目名称】人事アセスメント
【担当者】高橋 弘司
【単位数】2 【配当年次】1・2 【開講期】秋学期
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【授業概要】
従業員もしくは志願者の人事考課・評価について、採用選抜・内部(昇進)選抜を中心に、スケジューリングと実施、使用すべきツール(テスト)の種類と内容、それぞれのツールの信頼性・妥当性、選抜の意思決定上の留意点と問題点を中心に理解を深める。また、人事アセスメントの重要性についても理論的・実務的に学ぶ。人事アセスメントに関する入門書・専門書を熟読した後、アセスメント・ツールを実際に用いて実習を行い、選抜スケジュール、デザイン、ツール策定、意思決定までの一連の実務的インプリケーションを作成していく。
【到達目標】
人的資源管理における人事アセスメントの重要性について理解し、人事考課・評価・採用選抜といった一連のアセスメントの計画、ツールについての全般的理解、意思決定上の留意点などについて包括的に学ぶ。
【授業計画】
1.
イントロダクション
(1)人事アセスメントとは何か
(2)人的資源管理における人事アセスメントの種類とその重要性
(3)人事アセスメントの場面
2.
ツールの信頼性と妥当性(1)
(1)質を保証する指標としての信頼性・妥当性 (2)信頼性の基礎 (3)妥当性の基礎
3.
ツールの信頼性と妥当性(2)
(1)データ実習 (2)信頼性・妥当性に基づくツールの質の評価
(3)ツールの質の保証用件
4.
資質・人格の評価(1)
(1)適性検査 (2)実習
5.
資質・人格の評価(2)
(1)パーソナリティ検査 (2)実習
6.
職務行動評価(多面評価)
(1)360度多面評価 (2)多面評価のインパクトと応用 (3)実習
7.
職務遂行能力評価(1):人事考課
(1)人事考課の歴史と現状 (2)人事考課の長短と用途 (3)実習
8.
職務遂行能力評価(2):アセスメント・センター
(1)アセスメント・センターの歴史と現状 (2)アセスメント・センターの長短と用途
(3)実習
9.
総合評価(面接)(1):種類と用途
(1)面接の必要性 (2)面接の用途 (3)広義の面接の種類と現状
(4)「よき」面接担当者のための要件
10.
総合評価(面接)(2):セッションにおけるバイアスとその克服
(1)面接セッションにおけるバイアスの種類と解消法 (2)面接担当者教育の必要性
(3)実習
11.
総合評価(面接)(3):面接基準の策定と信頼性・妥当性
(1)面接基準へのニーズ反映 (2)基準策定 (3)信頼性・妥当性の担保 (4)実習
12.
人的リスク回避評価
(1)精神科テストとその必要性 (2)実習
13.
その他のテスト
(1)最近の流行 (2)アセスメント専門職の方向性(人事データ・バンカー)
14.
質の高いアセスメントと人的資源管理
(1)アセスメントの質と人的資源管理の改善
(2)人事アセスメントのインパクトとポテンシャル
(3)制度改革と組織が得るベネフィット
15.
まとめ
(1)これまでの復習
16.
期末試験ないしレポート
【授業時間外の学習(準備学習など)】
アセスメントに関する新聞記事や事例を、できるだけ自分で集めておくのが望ましい。
【評価方法】
筆記試験 35%
期末試験 35%
課題 35%
クラスへの貢献度 30%
ディスカッション・ケーススタディ分析への参加度
【テキスト】
二村英幸 (2005). 人事アセスメント論−個と組織を生かす心理学の知恵− ミネルヴァ書房(予定)
ほか日本語の関連論文各セッションにつき2篇程度を参考文献として予定。
【参考文献】
講義前・講義中に適宜紹介する。