南山大学

 

【科目コード】97713

【科目名称】中国における経営

【担当者】吉原 英樹

【単位数】2                    【配当年次】12    【開講期】秋学期

 

【授業概要】

中国企業の経営および中国のなかの日本企業の経営の実態を知ることが、この授業のテーマと目標である。中国企業としては、中国最大の家電企業であるハイアールなどをとりあげたい。中国では多くの日本企業が経営しているが、電機、自動車などの業種の代表的な企業に対象をしぼってみていくことにしたい。また、中国経済、中国人、中国の歴史と文化などに関連づけながら、中国における経営をみていくことにしたい。このテーマでは研究蓄積は十分でないので、標準的な教科書はできていない。書物、論文、レポート、雑誌・新聞の記事などを教材にして授業をすすめたい。授業は講義形式でなく、ディスカッションを中心にしてすすめたいと考えている。

【到達目標】

中国経済、中国人、中国の歴史と文化などに関連づけながら、中国企業の経営および中国のなかの日本企業の経営の理解を深めることが、この授業の目標である。

【授業計画】  

1.          オリエンテーション

2.          国分良成編著『現代東アジア』国分良成「中国:中華人民共和国期」

3.          加藤・久保『進化する中国の資本主義』第1章と第5

4.          中国のなかの日本企業—松下電器:青木俊一郎「松下電器」吉原・板垣・諸上『ケースブック国際経営』第9

5.          中国のなかの日本企業—ユニクロ:杉田俊明「ユニクロ」吉原・板垣・諸上『ケースブック国際経営』第8

6.          中国のなかの日本企業—ホンダ:出水力『中国におけるホンダの二輪・四輪生産と日系部品企業』第8章および新宅純二郎・天野倫文『ものづくりの国際経営戦略』第8

7.          中国企業—ハイアール:吉原英樹・欧陽桃花『中国企業の市場主義管理』第2章と第5

8.          中国の自動車産業:藤本隆宏・新宅純二郎『中国製造業のアーキテクチャ分析』第8章と第9

9.          中国のオートバイ産業:藤本隆宏・新宅純二郎『中国製造業のアーキテクチャ分析』第3章と第4

10.       日中企業のアーキテクチャ分析:藤本隆宏・新宅純二郎『中国製造業のアーキテクチャ分析』第5章と第6

11.       中国のテレビ産業と携帯電話産業:新宅純二郎・天野倫文『ものづくりの国際経営戦略』第4章と第5

12.       中国・中国人:稲葉利彦『十五億人を味方にする』第1章および高橋基人『中国人にエアコンを売れ!』第1

13.       中国のソフト産業:関満博「北京シリコンバレーのソフト産業」および澤木聖子「大連日系企業における日本語人材の活用と課題」

14.       中国企業:ハーニー『中国貧困絶望工場』第7

15.       中国の経営者:菫明珠『市場烈々』第1章と第6

(注)教科書以外の教材(本の章、論文、ケースなど)は、コピーして配布の予定。なお、授業の進行状況をみて、とりあげるテーマやケースの変更・追加を行いたい。

【授業時間外の学習(準備学習など)】

  授業中に質問など発言できるように、授業でとりあげる教材(ケースなど)を予習してほしい。

 

【評価方法】

レポート70%、授業参加度30

【テキスト】

吉原英樹・欧陽桃花『中国企業の市場主義管理—ハイアール—』白桃書房、2006

藤本隆宏・新宅純二郎編著『中国製造業のアーキテクチャ分析』東洋経済新報社、2005

【参考文献】

加藤弘之・久保亨『進化する中国の資本主義』岩波書店、2009