南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
2
担当者
河野 浩之
他の科目との関連
他学科履修
副題
授業概要 より高速に、より安全にメッセージを伝えることが必要とされている。通信理論では、情報量に関する数学的尺度を与えることによって、情報伝達の効率性や安全性に関わる問題を明らかにする。また、雑音を含む通信路において、信頼性の高い情報伝達を実現するための符号化に関する理論について解説する。さらに、発展的な題材として、動画像に対するデータ圧縮、暗号とその応用、大容量ファイル圧縮などを取り上げる。
学修目標 1.コンピュータネットワーク通信の基礎的な技術を理解している。
2.情報通信システムにおける通信路モデルについて説明できる。
3.情報源のエントロピーに関する性質について知っている。
4.情報源の符号化・複号化に関わる性質やハミング距離について知っている。
5.ハフマン符号や誤り訂正符号等を構成する典型的なアルゴリズムを理解している。
6.ネットワーク上のセキュリティ技術の核心となる暗号の基礎を知っている。
7.記号例が与えられた時、通信理論の手法を適用して簡単な符号を構成することができる。
授業計画 第1週 通信理論の果たす役割  情報量と確率の関係
第2週 情報と符号化  情報源とマルコフ過程
第3週 情報量の定義  確率分布とエントロピー
第4週 エントロピー  相互情報量と結合分布
第5週 情報源符号化  エントロピーの工学的意義
第6週 通信路符号化の基礎  最適な情報源符号とエントロピーの関係
第7週 通信路符号化とハフマン符号I  生起確率に基づく符号生成
第8週 通信路符号化とハフマン符号II  確率分布と平均符号長
第9週 データ圧縮の応用  圧縮ソフトウェアの性能
第10週 誤り訂正符号の基礎  条件付確率分布と通信路容量
第11週 誤り訂正符号の構成法I  最小距離と誤り訂正能力
第12週 誤り訂正符号の構成法II  生成行列とパリティ検査行列の計算
第13週 暗号  素数,因数分解,離散対数問題
第14週 第13週までの内容を総合的に解説
第15週 まとめ
授業時間外の学習(準備学習など) 1.授業の前準備として「確率・統計」で学んだ「条件付き確率と独立性」等について復習しておくこと。
2.第2週以降は、【授業内容】を参考にテキストの該当部分を予習すること。
評価方法 授業中に行うレポート20%、定期試験80%で評価する。
テキスト 横尾英俊著「情報理論の基礎」共立出版(ISBN:4320121066)
また、必要に応じて参考資料を配布する。
その他 この科目は、次のJABEE対応コース「情報技術専修コース(ソフトウェア工学科・システム創成工学科・情報システム数理学科)の学習・教育目標に対応する(小項目:D-1)