学科・教科ごとの目標 経済学部経済学科 高一種商業
● 経済学部経済学科(高一種免(商業))
[教員養成に対する理念]
経済学科では、本学の共通教育科目および経済学科科目などにおける教育を通じて、以下のような能力を備えた人材の育成に取り組んでいる。
(1) 本学の教育モットーである「人間の尊厳のために」の精神に基づく豊かな人間理解と寛容性の教養
(2) 国際化がすすむ現代社会において、経済学を中心とする社会諸科学の基礎的・専門的知識を生かすことができる分析・応用能力
(3) 上記(1)および(2)に基づき、複雑に変化し国際化しつつある社会において、幅広く貢献し、活躍するために必要な論理的思考力や発想力、自己表現力、および問題解決能力
そして、本学科におけるこれらの取り組みは、以下のような意味で本学科教員志望学生の「高校・商業の指導能力」の養成にも大いに資するものとなっている。
すなわち、高校・商業の指導にあたっては、各生徒の「経済活動やビジネスに関わる基礎的な知識」、「経済社会の一員としての望ましい心構え」、「ビジネスの諸活動を主体的、合理的に行い、経済社会の発展に寄与する能力と態度」等の能力や資質を育てることが求められる。
一方、これらの知識や心構え、能力や資質は、いずれも本学科のカリキュラム、たとえば (ア)「ミクロ経済学」、「マクロ経済学」などの経済学基礎科目、(イ)「現代経済入門」、「経済統計入門」などの経済学入門科目、(ウ)「金融論」、「労働経済学」などの個別分野科目(「日本経済の分析と政策」科目群等)、(エ)「仕事とキャリアの形成」、「自己とキャリアの形成」、「企業と業界の研究」などのキャリア科目で学ぶ内容と深く関わっている。さらに、これらの知識や心構え、能力や資質は、いずれも本学科が育成に取り組んでいる「上記(1)-(3)の能力」、すなわち、(1)の「豊かな人間理解と寛容性の教養」や(2)および(3)の「分析・応用能力」、「自己表現力」、「問題解決能力」などと深く関わり、かつこれらの能力を重要な基盤として涵養されている。
[教職課程の設置趣旨]
上記「教員養成に対する理念」では、本学科のカリキュラム、およびそれに基づいて育成が目指される「(1)-(3)の能力」が、本学科教員志望学生の「高校・商業の指導能力」の養成にも大いに資すると考えられる点が述べられた。以下では、この点に関連し、「本学科のカリキュラム」と「(1)-(3)の能力育成」との関わりについて、より具体的に説明する。
(a) 共通教育科目のうち、「人間の尊厳」科目、宗教科目、およびテーマ科目(「異文化との出合い」、「生命と環境」、「知識・言語と情報社会」、「モダンの系譜」の4分野)では、本学のモットーである「人間の尊厳のために」の精神、および国際人としての教養ならびに学際的視野の涵養、そして主に上記(1)と関わる「豊かな人間理解と寛容性の教養」の形成が目指されている。
(b) 共通教育科目のうち分野科目、および学科科目のうち1年次に配置されている経済学の基礎科目では、主に上記(2)と関わる「経済学を中心とする社会諸科学の基礎知識」の習得が目指されている。
(c) 学科科目のうち、1年次から4年次まで必修科目として設けられている少人数制の演習科目では、参加型学習と個別指導の機会が提供され、修了論文および卒業論文の作成指導を通じて、主に上記(2)および(3)と関わる「課題発見能力」、「論述能力」、「発表能力」の養成が目指されている。
(d) 学科科目のうち、2年次から4年次に配置されている個別分野の専門科目では、「経済分析と情報」、「日本経済の分析と政策」、「国際経済の分析と政策」、「経済の歴史と思想」の4つの科目群が設けられ、主に上記(2)および(3)と関わる「現実の経済問題を系統的に考察し分析する応用力」の養成が目指されている。
(e) 共通教育科目のうち外国語科目、および学科科目のうち「経済外国語科目」では、上記(1),(2),(3)のいずれとも関わる「外国語のコミュニケーション能力」および「国際的な視野」の養成が目指されている。
経済学科では、このように所定のカリキュラムに基づいて「(1)-(3)の能力」の育成に取り組み、「高校・商業の指導能力」を備えた人材の養成に資することを通じ、広く地域社会および国際社会に貢献することを目指し、中学・社会の教職課程を設置している。