学科・教科ごとの目標 外国語学部アジア学科 高一種中国語
● 外国語学部アジア学科(高一種免(中国語))
アジア学科は、グローバリゼーションが一層進むなかで大きな課題となっている、「日本とアジア諸国・諸地域との交流促進」という社会的要請に応えるため、平成12年4月に発足した。本学科は中国語とインドネシア語を必修言語としており、これは日本のアジア外交が中国と東南アジアのバランスを軸に展開してきたことに鑑みてのことである。中国語に関しては、中国語圏の人とコミュニケーションするのに十分な語学力を磨き、視野の広い、かつ複眼的視点を持った人材養成を目指して、学科のカリキュラムを編成している。
今日、日本の高等学校及び中等教育学校の後期課程において、中国語の履修者が多数にのぼっている。文部科学省が昭和61年度から各年で実施している「高等学校及び中等教育学校の後期課程における国際交流等の状況についての調査」によると、平成26年5月1日時点において英語以外の外国語の科目を開設している学校は、15言語のうち中国語が最も多く517校(履修者数19,106人)となっている。この傾向の背景には、日本の国際化の進展と高校教育の多様化、および中国の経済・軍事・外交の台頭に伴う影響力の拡大などがあるのは言うまでもない。ここから、今後、中国語教育職員免許を持つ人材がより一層期待されていると考えられる。
これを背景として、アジア学科は発足以来、国際化が進展するなかで中国語の需要を視野に入れたカリキュラムを編成し、特に中学・高校の中国語教育に必要とされる中国語教育者を養成するために、教職課程関係科目にも力を入れて取り組んできた。
なお、教職課程カリキュラムの中に組み込まれた学科開講科目は以下のとおりである。教職課程の「中国語科教育法A・B」を筆頭に、語学力を高めるための「中国語Ⅰ、Ⅱ発音・聴力」、「中級中国語Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ読解」、「中国語作文A・B」、「中国語通訳法」、中国の現状を理解するための「中国語時事A・B」、社会・文化を学習するための「中国圏の文化と社会」、中国文学を涵養するための「中国古典文学研究」「中国現代文学研究」、、アジアと日本の関係を理解するための「アジアと日本」である。また、「中国語学研究」という中国語言語学を専門的に学習できる科目を設ける。さらに、問題の発見から資料の収集・分析を通して結論を導くまでの一連の研究方法を学習するため、3・4年次の「演習Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ」を設けるほか、本学科では他学科と異なる特色として1年次に「入門演習」、2年次に「基礎演習」をも設けている。