学科・教科ごとの目標 外国語学部ドイツ学科 中一種ドイツ語
● 外国語学部ドイツ学科(中一種免(ドイツ語))
南山大学外国語学部ドイツ学科では、ドイツ語の運用能力の育成を基礎とした上で、ドイツ語圏の言語・文化・歴史に関する研究と、社会科学的アプローチに基づく地域研究・国際関係研究を学科における専門教育の重点としている。このように、ドイツ語圏の言語・文化・歴史のみならず、地域研究や国際関係の研究が学科のカリキュラム編成において中心的な柱となっている理由は、言語や歴史を通じた文化理解を社会科学的な地域研究によって深化させることで、またEUやヨーロッパの文脈を背景としたドイツ語圏地域研究を言語・歴史的な関心に支えられた文化研究と結合することで、より学際的で多角的な研究・教育の地平が拓かれると考えるからである。
本学科でドイツ語圏の言語・文化・歴史、ならびに社会科学的な地域研究に関する教育を受け、その分野を学び卒業する学生は、ドイツ語圏を含むヨーロッパ地域の文化的・社会的背景に深い関心と造詣をもち、総合的・多角的な視野をもって地域社会を理解することのできる人物である。本学科の卒業生が中学校や高等学校のドイツ語教育職員免許を得て教職に就くことは、国際社会で活躍する人材、あるいは今後ますます異文化交流が活発になってゆく日本社会の牽引役となる人材を育成するうえで、大きな社会的貢献をなすものと考えられる。
南山大学が位置する東海地方では、国際交流の推進に重点を置きながら、多文化共生社会の実現に向けてさまざまな取り組みがなされている。そうした社会を形成するために必要な多文化共生に関する意識を高め、国際交流・異文化理解に重きを置いた学校教育を充実させることは、この地域の大学に課せられた重要な任務の一つである。とくに、日本語・英語に並ぶ第三の言語としてドイツ語を習得し、その高度な運用能力とともにドイツ語圏の文化・社会に関する豊かな学識を備えた教員を輩出することは、地域社会の成熟的発展にとって必要不可欠であり、ここに南山大学外国語学部ドイツ学科においてドイツ語科教育職員を養成する社会的意義があると考えられる。
ドイツ学科におけるドイツ語教育職員免許取得のための課程には、以下に挙げるような科目群がある。
1)ドイツ語学(「ドイツ語学研究」「中級ドイツ語講読」「文献講読」など)
2)ドイツ文学(「ドイツ文学史」「ドイツ文学研究」「ドイツ語演劇研究」)
3)ドイツ語コミュニケーション(「ドイツ語コミュニケーション」「上級ドイツ語会話」「上級ドイツ語作文」など)
4)異文化理解(「ドイツ研究入門」「ドイツの思想と文化」)
5)ドイツ語教育法に特化した科目(「ドイツ語科教育法」)