学科・教科ごとの目標 外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科 中一種スペイン語
● 外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科(中一種免(スペイン語))
現在の南山大学外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科は、旧外国語学部イスパニヤ科から名称を変更し、平成12年4月に新たに発足した。グローバリゼーションがさらに進むなかで、より深い国際理解の素養を形成し、文化や価値観の多様性を理解尊重する態度が必須であるという認識のもと、教育研究の一層の充実を目指したものである。
スペイン語圏に関する広範な知識と深い理解を持つためには、その基盤としての高度なスペイン語運用能力の育成が不可欠である。スペイン・ラテンアメリカ学科では、スペイン語運用能力の育成を基礎とした上で、「言語」と「地域研究」を専門教育の両輪と位置付け、国際社会ならびに多文化社会で活躍できる人材の育成に努めてきた。これらふたつの特徴は、スペイン・ラテンアメリカ学科の教育理念のなかで相互補完的な関係にある。人口の9割近くがカトリック信者であるスペイン語圏の文化や社会に通じたスペイン語教員の養成は、カトリック大学である南山大学ならびにスペイン・ラテンアメリカ学科の教育理念と特質を活かした社会貢献にほかならず、教職課程設置の趣旨もまさしくその点にある。
・スペイン・ラテンアメリカ学科では、旧イスパニヤ科時代から、学校現場でスペイン語科をはじめとして外国語の教科を教える教員を多く輩出し、その教育を通じて、国際理解教育の発展に大きく寄与してきた。近年では、日系ペルー人をはじめ日本国内におけるスペイン語話者の存在が顕著となり、地域社会におけるスペイン語需要の高まりとともに、スペイン語圏とつながりの深いカトリック系高等学校や国際コースを有する高等学校等でも、第2外国語としてスペイン語を教える学校が増加してきた。現時点では、中学校でスペイン語を教科として教えている学校は非常に稀有であるが、本学が位置する東海地方にはスペイン語圏出身者が集住しており、学校における日常的場面の多くでスペイン語を活かせる可能性は高い。そのため、スペイン語で学校教諭一種免許状が取得できることの社会的意義は、今後もますます深まっていくに相違ない。
・なお、「スペイン語」教員養成のための教職課程カリキュラムに組み込まれた学科開講科目は、スペイン語学関連の9科目、スペイン文学関連の6科目、スペイン語コミュニケーション関連の18科目、異文化理解関連の2科目を合わせた計35科目である。