南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
2
担当者
五百旗頭 博治
他の科目との関連
履修対象学科
副題 山上の説教の研究
講義内容  南山大学の教育、研究の基礎をなすキリスト教的ヒューマニズムを身につけるために、キリスト教の歴史やその中心的な教えを旧約聖書・新約聖書に基づいて考察する。イエス・キリストの人となりやその教えを理解することにより、人間の文化的活動の根底にある宗教的ヒューマニズムを学ぶ機会を提供する。
講義計画  キリストの山上の説教にはキリストの中心的な教えの多くが盛り込まれている。その教えと問題点を正しく理解するため必要な古典としての聖書の今日的取扱い方やキリストのアッピールの現代的意義などにも留意した上で取り上げてゆきたい。必要に応じてアウグスティヌスやトマス・アクィナスなどの神学者の解釈に触れることがある。又自然法思想についても関説する。尚、各時間の始めには短い解説と共に宗教音楽(クラシック)の名曲のCDから1楽章を選んで聴かせる。(春学期には復活祭の音楽、秋学期にはクリスマスの音楽が含まれる)
序説:聖書入門(特に新約聖書)、山上の説教(マタイ)か平地の説教(ルカ)か、山上の説教についての
   諸説。
本論:1.心の貧しさ(マタイ5:3)は美徳たりうるか?
   2.キリストによる十戒の解釈の新しさは何か?
   3.旧約の愛の掟とキリストの愛の教えは同じなのか異なるのか?、黄金律とは何か?
   4.他人への施しはどの程度まですべきなのか?−財産の私有と共有の問題。
   5.上からの倫理(十戒、山上の説教)と下からの倫理(自然法)?
評価方法 主として筆記試験(聖書並びに自筆のノートのみ参照可)による。出席状況もそれに加えて評価する。
テキスト 新共同訳聖書、特に新約の部。財産の私有・共有の問題については次の書を参考にすること:
「キリスト教所有権思想の研究」(南窓社)
その他