00511 哲学・倫理学における人間の尊厳
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選必 |
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春学期 秋学期 |
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2 |
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2〜4 |
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小池 英光 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 哲学と倫理の基本問題 |
講義内容 | 本講義では「人間の尊厳」を哲学的に考察する。そのために、古代から現代に至るまでの世界の主要な哲学思想のなかに見出される人間理解、すなわち、人間存在のあり方や生と死の意味をめぐる様々な思想や観念を参考にしつつ、人間的生の諸相に注目して、人間の固有性や価値とは何か、あるいは人格的存在としてあるべき姿とは何かについて考察する。 |
講義計画 | 現代は、とりわけ人々が自分自身の根拠(自己同一性)を見失っている時代であるとされる。また頻発する民族紛争などは一元的な道徳的価値への信頼を揺るがしてきている。こうした状況の中では、迂遠なように見えようとも一度は人間と道徳の基本問題に立ち返り想いを凝らす必要があるのではなかろうか。本講義では、哲学と倫理学の諸問題の内から、とりわけ人間と道徳の根本問題に関する以下の6主題を選び出して集中的に検討する。 1.人間を人間たらしめるもの(人間本性)は何か。 2.心は身体とは別の独立した存在か。 3.「私」は本当に存在するのか。 4.私たちは社会によって作られるのか。 5.道徳は相対的なものか。 6.目的は手段を正当化するか。 それぞれの主題について2回の授業時間を当て、それぞれの主題に関するビデオ教材を使用する。第1回の時間に、主題についての解説を行い、その後にビデオを観る。何人かのレポーターをあらかじめ指名し、次の週にそのビデオの内容のまとめと検討結果のレジメを作り、それに基づいて報告してもらい、質疑討論を行う。これは文章を書く訓練もかねている。必ず全員が一度はレポーターに指名されるから、承知しておいてもらいたい。また質疑討論では、必ず全員が一回以上の発言を求められるからそのことも承知しておいてもらいたい。さらに、関連する事項や文献の調査も随時行ってもらう。 |
評価方法 | 出席と質疑への参加を平常点として重視する。また、レポート内容とレポーターとしての善し悪しも評価する。これらを期末試験と合わせて最終的な評価を行う。 |
テキスト | テキストは使用しない。参考文献はその都度指示する。 【そ の 他】なし |
その他 |