32701 集合論とその応用
|
選 |
|
春学期 |
|
2 |
|
2〜4 |
|
宮元 忠敏 |
他の科目との関連 | 集合と位相 |
他学科履修 | 可 |
副題 | |
講義内容 | 現代数学は集合の概念無くしては語れない。しかしながらラッセルのパラドックスにあるように、この概念を無制限に広げた場合、簡単に矛盾が出てしまう。ここでは自然数論では解決しないが集合論により解決するような数学的命題を紹介し、理論体系の強さと無矛盾性について考える。更に、集合論では解決できない問題を、位相空間論から紹介する。そして、相対的無矛盾性の発想や構成的宇宙の概念について触れる。このように、数学的実在や論証というものの本質を超数学的に考察する。 |
講義計画 | ある種の数列を導入し、その性質の解明のためには自然数を拡張した数の体系が必要となる旨、説明する。実際、順序数の導入が十分となる。 次に、自然数の別の方向への拡張として完備順序体の理論を展開する。 これは、実数論であり、高校数学のよい理論的基礎を与えることになる。 次の段階として素朴集合論の枠組みの中で、集合論的構成と代数的構成を使って完備順序体の存在証明をする。 最後に、別の拡張の産物としての実数の超準モデル、超準解析といったものの初歩についてふれる。これは微積分の古くて新しい観点を与える。 全体として、厳密な論証の進め方や新しい数学的存在のアイデアといったことに力点を置く。 |
評価方法 | 定期試験とレポート・クラス点 |
テキスト | 参考文献:集合論問題ゼミ J.M.ヘンレ著、一松 信訳、 シュプリンガー・フェアラーク東京、1987. 参考文献:Mathematics of Ramsey Theory, Algorithms and Combinatrics 5, Jaroslav Nesetril, Vojtech Rodl編, Springer-Verlag 1990. 【そ の 他】可能な限りノートPC上の数式処理ソフトを利用し、レポートを要求する予定。 3年次以降での履修が望ましい。 |
その他 |