00571 民族問題と人間の尊厳
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選必 |
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春学期 |
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2 |
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2〜4 |
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小谷 凱宣 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 先住民族政策と先住民権 |
講義内容 | 本講義では「人間の尊厳」を民族問題との関連で考察する。そのために、現在世界各地で起こっている民族対立や地域紛争、構造的暴力としての南北問題、先住民権問題、貧困と搾手、また様々な領域での差別問題の現状に眼を向け、そこに見られる人権侵害の内容とその要因を見極め「人間の尊厳」の回復がこのような問題領域でいかに可能であるかを一緒に考える。 |
講義計画 | 最近の四半世紀ほどの間に、世界の先進諸国といわれる国々で、先住民族に固有の諸権利(土地所有権及び使用権、狩猟漁撈などの生業権)を容認する国が増えている。そして、近代における植民・開拓などの進展により土地を追われた先住民に、補償している国家、あるいは大幅な自治権を認める準州の設置を認めつつある国もある。環太平洋地域における先住民政策の最近の歴史的展開に照らして、「先住民族の基本的人権」とは何かについて、考えてゆく。アイヌ民族の場合にも言及し、日本国における対アイヌ政策の歴史や他の少数民族集団にかかわる諸問題の理解も深める。これらのことは、我が国において、個人と民族集団の尊厳とは何かを考える契機になる。 今学期には、次の事項に触れ、 1、先住民権とは何か 2、北米大陸における先住民政策小史 3、アラスカの対先住民政策の与えた影響 4、日本国の対アイヌ政策小史 5、基本的人権と個人・民族集団の尊厳を考える(まとめ) |
評価方法 | 基本的な人権問題、先住民権問題について一人一人に考えてもらうために、リポートの形式の報告書を提出してもらう。筆記試験とリポート内容とを総合して、学期末の評価をおこなう予定。 |
テキスト | テキストと参考文献リストは、春学期の最初の時間に手渡す。 |
その他 |