南山大学　シラバス検索用

指定	選必	期間	春学期
単位	２	年次	1〜4
担当者	アッセマ　庸代

他の科目との関連
履修対象学科	全
副題	言相と幻相いかなるコンパートメントでの識者：語り部・読み部・書き部になるのか？
授業概要	本講義では、日本の近代化に果たした科学の意味を様々な視点から展望する。モダン（現代・近代）の科学化の基盤となる「科学革命」について、「宗教革命・市民革命・産業革命」の関連で触れ、その科学の現代的意味と本来持つ科学の質に各人が気づきつつ、自覚的に探求する。日本における西欧近代科学の受容の意味を考察する。モダンの推進力となり得た「学問」としての科学の非日常性と「実生活」としての科学文明の日常性を意識化する。日本や世界の自然観やライフスタイルにいかなる影響を及ぼしているか、今の日本の大学人や識者の役割を検討する。
学修目標	ェ「科学」に対する現代社会的通念の洗い直しをする姿勢つくり。ェ実は　自分自身の発想自体が、科学を生む風土であるのではないか。ェ自らの考え・気持・直観・疑問・不足・意識を、自らで育てる時空間の確保。
授業計画	１．序論：モダンとはいつの時代か２．サイエンスの語意：東西の学問知において　　　西洋文化としての科学　　　東洋における　叡智　　　日本における　精神風土３．近代科学誕生の風土　　宇宙論形成と世界の秩序と人間生活秩序Order& Habit 　　宗教枠と科学枠：近代科学と魔女狩り　　「秩序」と「和」の学問再構成　４．対抗文化としてのMatter& Mind Spirit& Soul 　　物質性・精神性及び霊性の言語圏５．近代生活文明としての科学：生き生きワクワク　　「今ここでの意識言語」としての科学と和学形成６．科学における「自己」の位置７．異文化・自文化としての科学８．日本人の和魂洋才政策　　平仮名・和語「いろは」による日本的学問表現と科学的言語表現　　言語文化圏と言霊文化圏９．理科離れ・教会離れによるポストモダンの科学枠・宗教枠模索　　「遅刻の誕生」と近代機械文明による科学化　　　ルネッサンス宗教革命・産業革命・市民革命・科学革命・・・現代の意識革命は？　　　世界博覧会：20世紀パリ万博と21世紀愛知万博と科学 10．科学と医学と医療・家庭生活：思考の科学秩序化による現代人の健康維持　　　宗教制度と科学制度の共通意識は何か：その時代の健康な生と死　　　科学的とは何か　怖い科学　優しい科学　　　公衆衛生・予防医学・生活習慣・自文化　医学医療と科学の公益性　　　修得利用と非使用の意志力・倫理道徳・自文化の自覚
評価方法	レポート成績による。
テキスト	文献表リスト、プリント物、VTR、副読本「遅刻の誕生」三元社等、適宜提示。村上陽一郎「現代科学の名著」中公新書、J.ワトソン著　三浦謹一郎訳「遺伝子の分子生物学」東京化学同人。
その他	講義計画は新規作成につき、受講者状況により調整し得る。担当者は2000〜2004年度テーマ科目日本との出会いの文脈で、現代人の生死の科学・和学を考察し、本年度は、パラダイム論、ホリスティック死生論、人間関係ゼミ、人間の尊厳科目と連動させている。